モンテネグロ人

モンテネグロ人は、主にモンテネグロを構成する南スラヴ系の民族です。彼らがセルビア人とは異なる独立した民族であるか否かは、議論の的となることがあります。言語、歴史、文化、宗教、起源においてセルビア人と非常に近い関係にありますが、他の南スラヴ民族との結びつきも強いです。

宗教

宗教的には、モンテネグロ人の多数派は正教会の信者であり、イスラム教徒がそれに続きます。ピュー研究所による2020年の推計では、キリスト教徒が76.6%、イスラム教徒が20.3%を占めています。

起源

モンテネグロ人の祖先は、バルカン半島の先住民であるイリュリア人であると考えられています。また、南部のアルバニア人とは古代において共通の民族であったという説もあります。歴史の中で、ローマ人、スラヴ人、オスマン帝国の支配を受け、モンテネグロは徐々にスラヴ化が進みました。このような歴史的背景から、近年モンテネグロ住民の間でセルビアとの連邦関係を解消し、独立を目指す動きが強まりました。

セルビアからの独立

2006年5月、モンテネグロでは国民投票が実施され、独立賛成派が反対派を10%以上上回る結果となり、独立が承認されました。同年6月3日には独立宣言を行い、独立国家モンテネグロが成立しました。この独立は、モンテネグロ人にとって民族としてのアイデンティティを確立する上で重要な出来事となりました。

モンテネグロ人は、その複雑な歴史と文化を持つ民族であり、バルカン半島の多様性を象徴する存在と言えるでしょう。

関連項目

セルビア人
アルバニア人
* ボシュニャク人

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