モーニング (漫画雑誌)

『モーニング』の概要

『モーニング』は、講談社が発行している週刊漫画雑誌です。1982年9月に創刊され、最初のタイトルは『コミックモーニング』でしたが、1986年からは週刊化されました。毎週木曜日に新しい号が発売されており、業界内でも高い評判を誇ります。

創刊時の取り組み

創刊号にあたる1982年には、様々なメディアを通じて広告が展開され、無料のPR誌も配布されました。特に、舟木一夫や伊藤蘭といった著名人を起用するなど、話題作りが行われました。しかし、当初の発行部数80万部からは、同年内に20万部まで大きく減少しました。このことを受け、編集方針が見直され、新進気鋭の作家たちが起用されるようになり、結果的に1986年には50万部まで発行部数が戻りました。

キャッチフレーズと特徴

『モーニング』は「読むと元気になる！」というキャッチフレーズで知られています。これは創刊編集長の栗原良幸が考案したもので、読者に明るいエネルギーを与える作品を提供することを目指しています。特にストーリー漫画と4コマ漫画を中心に、直感的で型破りな作風が魅力であり、多くの作品がテレビドラマの原作となっています。また、職業を描いた「職業漫画」が多く、成人が働く様子がリアルに描写されています。

派生誌の発展

姉妹誌としては『アフタヌーン』や『イブニング』が挙げられますが、これらは本誌の増刊号から生まれたものです。掲載作品の移籍も多く、読者の興味を引き続けています。また、『月刊モーニングtwo』という増刊号も現在発行されており、特定のテーマに基づいた作品が多く収められています。

インターネット展開

1997年には、ウェブコミック誌『MORNING ONLINE』が登場し、講談社の作品の再配信や新作が楽しめる場として機能しました。この『MORNING ONLINE』は1999年に定期配信を終了しましたが、その後は『e-manga』として再開し、2008年まで続きました。また、2013年には、モーニングを含む合同公式サイト「モアイ」が立ち上げられ、連載作品の第1話の試し読みやオリジナル作品の発表が行われました。

現在の掲載作品

2024年現在、モーニングでは様々な作品が連載されています。中でも、毎週連載の代表的な作品としては、よしながふみの「きのう何食べた？」や、吉本浩二の「定額制夫の『こづかい万歳』」などがあります。また、名作のスピンオフや新進作家の作品も掲載されており、常に新しい楽しみが提供されています。

発行部数の変遷

創刊当初の発行部数は80万部でしたが、その後は変動があり、特に2003年には66万部、2004年には58万4167部といった記録が残されています。近年では405,722部にまで減少し、発行部数は厳しい状況にありますが、それでも『モーニング』の存在は今なお注目されています。

電子版『Dモーニング』

『モーニング』の電子版である『週刊Dモーニング』は、毎週木曜日に配信されるサブスクリプションサービスです。紙媒体とは一部内容が異なるものの、独自に展開された作品もあり、電子版ならではの楽しみ方が提供されています。

このように、『モーニング』は伝統と革新を融合させながら、漫画の楽しさを広め続ける重要な媒体としての地位を築いています。多様なジャンルと個性的な作家が集結したこの雑誌に、今後も目が離せません。

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