モービル (ブランド)

Mobilの歴史と日本における展開

Mobilは、エクソンモービルとその関連会社が使用する商標名であり、そのルーツはエクソンモービル以前の石油会社にまで遡ります。日本においては、戦前から戦後にかけてはスタンダード・ヴァキューム石油会社がMobilブランドを展開していました。その後、会社の合併やブランド統合を経て、モービル石油、エクソンモービル日本法人、EMGマーケティング、東燃ゼネラル石油と変遷を遂げました。

2017年4月時点では、JXTGエネルギー（現在のENEOS）がMobilブランドを運営していました。JXTGエネルギーは、旧ジャパンエナジーを吸収合併し、JOMOブランドをENEOSブランドに一本化しました。この過程で、東燃ゼネラル石油の他のブランドであるゼネラルやエッソも統合の対象となり、最終的に2017年9月5日には、傘下のエッソ・モービル・ゼネラルをENEOSに統一すると発表、2019年7月にはブランド統一が完了しました。

ただし、サービスステーションで販売される自動車用オイルに関しては、ENEOSブランドと併せてMobilブランドでの販売が継続されました。これは、2016年12月に分社化されたEMGルブリカンツ合同会社によるものでした。しかし、EMGルブリカンツとの国内販売契約が2022年3月31日に満了したため、ENEOSサービスステーションでのMobilブランドオイルの販売は終了しました。現在、Mobilブランドの自動車用オイルは、エクソンモービル・ジャパン合同会社の販売により、主にカー用品店などで取り扱われています。

エッソ石油との統合以前は、Mobilはエッソの約1.5倍の店舗数を有していました。しかし、統合後は新規出店やリニューアルオープンはエッソブランドで行われたため、2017年7月時点ではMobilの店舗数はエッソの約6割の1004店舗にまで減少しました。

Mobilは、日本において長い歴史を持つ石油ブランドです。数々の企業合併やブランド統合を経て現在に至っていますが、その歴史は日本における石油業界の変遷を象徴するものです。現在でも、自動車用オイルなど、一部製品はMobilブランドで販売されており、そのブランド力は依然として健在です。Mobilブランドは、日本の消費者にとって、信頼性と品質の高さを象徴する存在として認識されていると言えるでしょう。今後、Mobilブランドがどのように展開していくのか、注目されます。

代表的な製品: Mobil 1 (Mobil 1オイル)

関連人物: 伏見宮博明王（旧皇族、日本法人顧問）

関連イベント: ラウンド・オーストラリア・トライアル（度々冠スポンサー）

その他: 1971年から2000年まではENEOS音楽賞は「モービル音楽賞」という名称でした。

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