ヤナギタンポポ

ヤナギタンポポ（柳蒲公英）

ヤナギタンポポ（学名：Hieracium umbellatum）は、キク科タンポポ亜科ヤナギタンポポ属に分類される多年草です。その名の通り、ヤナギのような細長い葉を持つタンポポという意味合いがあります。

特徴

ヤナギタンポポは、草丈が30cmから120cm程度にまで成長します。茎には多数の葉が互い違いに生えており、葉の形は長楕円状披針形、披針形、または線形と変化に富んでいます。葉の先端は尖っており、基部はくさび形または円形をしており、縁にはまばらに鋸歯があるか、または全縁となっています。開花時期には、根元の葉や下部の茎葉は枯れてしまうのが特徴です。

花期は8月から9月にかけてで、鮮やかな黄色の花を咲かせます。花の直径は約2.5cmから3.5cmで、舌状花のみで構成された頭花が、3個から80個ほど円錐状または散房状に集まって咲きます。総苞は長さ9mmから11mmで、総苞片は3列から4列に並び、外側の片が短く、時には反り返ることがあります。痩果は黒褐色で、長さ2.5mmから3mm程度の円柱形をしており、長さ7mmほどの冠毛があります。

分布と生育環境

ヤナギタンポポは、日本の北海道、本州、四国に分布するほか、ヨーロッパ、アメリカ、アフリカなど北半球に広く分布しています。山地のやや湿った場所に生育することが多く、時にはコスモスのように密集して群生することがあります。最盛期の群生地は、「黄色い絨毯」と例えられるほどの壮観な景色を作り出します。

花言葉など

ヤナギタンポポには、「宣言」や「宣告」という花言葉があります。また、5月16日の誕生花としても知られています。

関連項目

草の一覧
タンポポ

参考文献

佐竹義輔・大井次三郎・北村四郎他編『日本の野生植物 草本III 合弁花類』(1981) 平凡社
米倉浩司・梶田忠 (2003-) BG Plants 和名−学名インデックス」（YList）

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