ヤナギブソン

ヤナギブソン：多才なエンターテイナーの横顔

ヤナギブソン。その名を知らない人はいないだろう。吉本興業所属のお笑いタレント、漫談家として活躍する彼は、お笑いユニット『ザ・プラン9』のツッコミ担当であり、ピン芸人としても高い人気を誇る。

1976年大阪府生まれ。大阪府立住吉高等学校、追手門学院大学卒業後、NSC大阪校17期生として入学。同期には、バイきんぐ、青空、ゴリけんといったそうそうたる面々が名を連ねる。NSC時代は漫才コンビ『君と僕』を結成していたが、2001年に解散。その後、2002年4月、なだぎ武と共に『ザ・プラン9』に加入し、本格的な芸人としての道を歩み始める。

『ザ・プラン9』では、2004年に『第34回NHK上方[[漫才コンテスト]]』で優秀賞を受賞、2006年には『M-1グランプリ』決勝に進出するなど、グループとしても大きな成功を収めている。一方、ピン芸人としての活動も精力的に行い、『R-1ぐらんぷり』では2003年、2012年、2013年の3度もファイナリストの座に輝いた。

幅広い知識と独自の芸風

ヤナギブソンの芸風は、ツッコミを主体としたスタイルだ。しかし、その枠には収まらない多様性が彼の魅力と言えるだろう。漫談、フリップ芸、大喜利と、その表現方法は多岐に渡る。

特に印象的なのは、何気ない話題、例えば「妻との馴れ初め」などを振られた際、真面目に長々と語り終えた後に「……って、こんな話『誰が興味あんねん！』」と、自身でツッコむという持ちネタだ。共演者が興味を示すと「いや、この話興味持ってたらダメなんですよ！」と畳みかける展開も彼の芸風を象徴している。

彼の知識の深さは、並外れている。洋楽、日本語ラップ、将棋といった趣味嗜好はもちろん、政治、哲学、パン、けん玉と、その守備範囲は実に広い。そのため、バラエティ番組だけでなく、コメンテーターやリポーターとしての出演も多い。本人は「知識は浅く、幅広くやらせてもらってます。幅です。羽場裕一です」と謙遜するが、その幅広さは紛れもない彼の強みとなっている。

プライベートとエピソード

ヤナギブソンは既婚者で、妻はヤマハのピアノ講師。2人の娘を持つ父親でもある。家族総出でテレビ番組に出演する姿も見られるなど、家族仲の良さが伝わってくる。

また、彼は幼少期から祖母に育てられ、30年間を共に過ごした生粋のおばあちゃん子。祖母には本名である「まなぶ」と覚えてもらえず、「まさる」と呼ばれ続けたというエピソードも有名だ。

芸名の由来は、ギターメーカーのギブソンではなく、「本名の柳谷を俳優のメル・ギブソンっぽい名前に変えた」とのこと。2018年のギブソン社の経営破綻の際には、彼の名前がTwitter上で話題になったという面白いエピソードもある。

さらに、お笑い界の後輩であるゆりやんレトリィバァとはデビュー前から交流があり、ゆりやんはヤナギブソンを「産みの親」と慕っているという。茨木市で開催されたお笑いライブで、ヤナギブソンが特別審査員を務めた際、ゆりやんが受賞を逃したことを受け、ヤナギブソンが急遽「ヤナギブソン賞」を贈呈したという逸話も、彼の温かい人柄を表しているだろう。

豊富な受賞歴と出演番組

ヤナギブソンは数々の賞レースにも出場し、実績を残している。『R-1ぐらんぷり』ファイナリストの経験に加え、かつてコンビを組んでいた『君と僕』時代には『ABCお笑い新人グランプリ』で新人賞と審査員特別賞を受賞している。

テレビ、ラジオ、ネット番組と、多方面で活躍するヤナギブソン。代表的な出演番組には、『かんさい情報ネットten.』、『ミルンへカモン! なんしょん?』、『雨上がりの「Aさんの話」〜事情通に聞きました!〜』などがある。その活躍は、彼の多才さを改めて証明している。

まとめ

ヤナギブソンは、お笑い芸人としての高いスキル、幅広い知識、そして温かい人柄を兼ね備えた稀有な存在だ。ツッコミとしての才能はもちろん、漫談家、ピン芸人、コメンテーター、リポーターと、その活動領域は多岐に渡る。彼の今後の活躍から、目が離せない。

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