ヤマハ・CPシリーズ

CPシリーズとは

ヤマハが展開するCPシリーズは、ステージピアノの中でも多様な音源方式を採用し、演奏者に利便性と高い音質を提供する楽器群です。このシリーズは、大きく分けて打弦式エレクトリックピアノ、アナログ音源エレクトロニックピアノ、デジタル音源電子ピアノの三つの系統に分類され、それぞれのモデルがステージ演奏がしやすいように設計されています。

各系統の特徴

打弦式エレクトリックピアノ

CP-70とCP-80は、「エレクトリック・グランド」として知られ、打弦方式を採用しています。これらのモデルは、グランドピアノに近い音色を持ち、特にポップ、ロック、ジャズなどの音楽ジャンルで高い評価を受けました。グランドピアノの振動をピックアップで捉え外部アンプで増幅するため、従来の電気ピアノとは異なった独特の音色を生み出しています。特に1980年代は、FM音源方式のシンセサイザーが流行した中でも、依然として多くのアーティストに愛用されていました。

アナログ音源エレクトロニックピアノ

CP-30などのアナログ音源のモデルは、電子発振式の音源を採用し、音作りの自由度を高めています。これらのモデルは主に1980年代初頭まで人気を集めていましたが、以降はFM音源を用いたPFシリーズへ移行する形で生産が終了しました。

デジタル音源電子ピアノ

2006年に登場したCP300やその後のCPシリーズは、デジタル技術を駆使したモデルで、音質と演奏性を両立させたハイブリッドピアノとして位置づけられています。CP300は特に優れたグランドピアノ音を再現し、バンド演奏の中でも存在感を発揮する音色を搭載しています。2019年には新たにCP88とCP73が発表され、最新の音源技術が施されたモデルとして注目されています。

代表的モデル

CP-70

1976年に発売されたこのモデルは、CPシリーズの初代であり、73鍵という特殊な鍵盤数を持ちます。重量が100kgを超えますが、2分割可能な構造により運搬が容易になっています。これによりステージ上でも使いやすく、多くのアーティストに愛され続けています。

CP-80

CP-70の鍵盤数を88鍵に拡張したモデルで、よりグランドピアノに似た音質を実現しました。特注の外装や内部機構は、アーティストによって数多く使用された実績があります。

CP300

このモデルは、88鍵のグレードハンマー鍵盤とAWM音源を搭載し、圧倒的な音質を誇ります。迫力ある音を再現し、多彩な音色でライブ演奏に適しています。生産終了したものの、其の後継機番組にはCP1、CP5、CP40などが存在しており、それぞれが新たな特徴を持っています。

現在のシーン

現在CPシリーズは新たなモデルとしてreface CPやCP88、CP73が登場し、さらなる進化が続いています。古典的なCP-70やCP-80の音色は今もなおサンプリングとして生楽器に搭載されており、情熱を持ったアーティストによって演奏されています。そのため、CPシリーズは今もなお音楽業界に影響を及ぼし続けているのです。

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