ヤマハ・RGXA2

ヤマハ RGXA2は、楽器との一体感を追求したコンセプトギターとして開発されました。従来のエレクトリックギターと比較して大幅な軽量化を実現しているのが特徴です。重量は約2.5kgと非常に軽量で、長時間の演奏でも疲れにくい設計となっています。

デザイン

デザインは航空機をモチーフにしており、カラーリングも航空機をイメージしたものが採用されています。2005年にはグッドデザイン賞を受賞しています。

特徴

ボディ

Alternative Internal Resonance（A.I.R.）テクノロジーという特殊なボディ構造を採用しています。軽量な心材を硬質な材で挟み込む構造で、これにより軽量化と十分な強度を両立しています。具体的な材種は公表されていませんが、後に発売されたRGXA2のベース版であるRBX4A2およびRBX5A2では、硬質材にアガチス、芯材にファルカタが使用されていることが明らかにされました。ネックはメイプル製です。

サウンド

ブリッジプレートの下には、サウンドチューブと呼ばれる3本の金属棒が取り付けられています。これにより、弦の振動エネルギーを効率的にボディ全体に伝達し、ギター全体の響きを高めています。さらに、サウンドチューブはボディの振動をブリッジにフィードバックさせる効果もあり、より豊かなサスティーンと резонансを実現しています。

パーツ

パーツも軽量化のために専用設計されたものが多く採用されています。

ブリッジは、重いダイカスト製ではなく、薄い金属板を精密に折り曲げた構造になっています。これにより、軽量化と弦の振動を効率的にボディに伝えることを両立しています。ブリッジ裏面のボルトで固定されており、ネジなどが露出しないシンプルなデザインも特徴です。

ペグは、アルミニウムを削り出したシリンダー型のものが採用されています。これにより、軽量化とボディバランスの改善に貢献しています。また、手首を返さずに指先だけで回せるため、慣れると非常に使いやすいのが特徴です。ただし、素早い弦交換には不向きな面もあります。このペグのデザインも航空機のエンジンをモチーフにしています。

コントロールは、マスターボリュームとロータリースイッチが採用されています。ロータリースイッチを切り替えることで、ボリューム周りのLEDが点灯し、選択されているピックアップを一目で確認できます。

カラーバリエーション

トップにホワイト、バック・サイドにエアクラフト・グレイを配置したカラーリングが特徴で、軽量な印象を与えます。2007年には、ジェットブラックという名前のブラックバージョンも追加されました。2009年には、200本限定でレッドメタリックバージョンも登場しています。

その他

2007年には、ベース版のRBX4A2が発売されました。

使用ミュージシャン

RGXA2はそのユニークなデザインと軽量さから、多くのミュージシャンに愛用されています。

ラファエル・ビッテンコート：2007年のアングラの来日公演で使用
miyake：mihimaru GTのプロモーションビデオ「diverge」で使用
ROLLY：TV番組「ROCK FUJIYAMA」などで使用
ジャンケン・ジョニー：MAN WITH A MISSION

参考情報

* Guitar & Bass Web Magazine | YAMAHA RGXA2スペシャルページ

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