ヤマハ音楽振興会

一般財団法人ヤマハ音楽振興会

一般財団法人ヤマハ音楽振興会（英: Yamaha Music Foundation）は、1966年に設立され、東京都目黒区に本部を置く音楽振興に特化した団体です。大手楽器メーカーであるヤマハのもとで、音楽教育の普及や音楽振興事業に取り組んでいます。また、「ヤマハ音楽教室」を運営し、音楽教育の充実を図っています。

事業概要

ヤマハ音楽振興会は、音楽教育とその普及を主要な目的としており、「ヤマハ音楽教育システム」および「ヤマハグレード」を通じて、日本各地の音楽教室でピアノやエレクトーンなどの楽器演奏者の育成に力を注いでいます。かつては多くの音楽コンテストを主催し、優れたアーティストのマネージメントや音楽出版業務を行っていましたが、2008年以降はその業務を子会社に移行しました。それでも、音楽出版者としての役割は継続しており、2017年時点で15,928作品を管理しています。また、静岡県の「つま恋ミュージックガーデン」や三重県の「合歓の郷ミュージックキャンプ」といった関連施設も持ち、多彩な音楽体験を提供しています。

ヤマハ音楽教室の歴史

ヤマハ音楽教室の歴史は、1954年に日本楽器製造が開講したオルガンを対象とした音楽教室にまで遡ります。1959年に「ヤマハ音楽教室」として正式にスタートし、その後、ジャズ・アンサンブル・コースなど新しい試みを取り入れ、音楽教育の品質向上に努めています。現在では、1歳から大人までの多様なニーズに応えるレッスンが展開されており、特にグループレッスンや個人レッスンの選択肢も豊富です。講座は業務委託契約を結んだ「ヤマハ音楽教育システム講師」によって運営されており、教育の質を徹底的に追求しています。教室での教材も、著名な楽曲が使われており、親しみやすいレッスンを実現しています。さらに、書籍や映像教材の提供も行い、学びのきっかけを提供しています。

マスコットキャラクター「ぷっぷる」は、2002年に誕生し、音楽レッスンの楽しさを広めています。また、同じく親会社であるヤマハミュージックジャパンが運営する「ヤマハ英語教室」も、多様な教育コンテンツを提供しており、英語学習の場も提供しています。

新型コロナウイルスの影響と対応

2020年からの新型コロナウイルス流行は、ヤマハ音楽教室の運営にも影響を与えました。レッスンには感染対策が求められ、ビデオ通話を用いたオンラインレッスンや、公式YouTubeチャンネルでの教材配信が行われるなどの措置が取られました。これにより、多くの生徒が自宅でも学べる環境が整えられています。

音楽センターとヤマハ音楽院

ヤマハ音楽振興会は、音楽センターを全国で直営しており、特に重点の置かれた拠点では充実した設備と幅広いコースが提供されています。音楽発表会など独自のイベントも催され、音楽を愛する人々に新たな機会を提供しています。また、ヤマハ音楽院も存在し、より専門的な音楽教育を行っています。

出版事業と主催イベント

教育関連のシステム教材や音楽教則本の出版も行っており、多くの人々に音楽の楽しさを広げています。さらに、ジュニアオリジナルコンサート、エレクトーンコンクール、ポピュラーソングコンテストなど、数々の音楽イベントも主催しており、才能あるアーティストや演奏者の第一歩を支えています。多くの著名なミュージシャンがこの環境から生まれ、音楽界に新たな風を吹き込んでいます。

このように一般財団法人ヤマハ音楽振興会は、音楽の教え手として、また創り手として、多角的に音楽文化の発展に寄与しています。

もう一度検索