ユナイテッドサッカーリーグ

ユナイテッドサッカーリーグ（USL）

ユナイテッドサッカーリーグ（United Soccer League, USL）は、アメリカ合衆国とカナダに本拠地を置くクラブが中心となって構成されるサッカーリーグ、およびそれを運営する組織です。プロ、アマチュアを問わず、男子・女子のリーグを包括的に展開しており、将来のMLS（メジャーリーグサッカー）参入を目指す選手やチームにとって、重要な育成の場としての役割を担っています。

USLの概要

USLは、傘下にUSLチャンピオンシップ、USLリーグ1、USLリーグ2、そしてユースリーグであるスーパーYリーグを擁しています。これらのリーグは、それぞれ異なるレベルの選手たちに実践機会を提供し、レベルアップを促進することを目的としています。USLは、アメリカ合衆国サッカー連盟およびアメリカ合衆国成年サッカー協会に加盟しており、タンパに本部を置いています。

設立当初から、USLは将来的なMLSへの参入を目指すクラブや選手に対して、試合経験を積む機会を提供することで、全体のレベル向上に貢献してきました。現在、MLSへの直接的な昇格制度は存在しないものの、USLは実質的にMLSの下部リーグとしての機能を果たしています。

USLの現状

成年男子リーグにおいては、2009年まで北米2部相当のUSL1部、同3部相当のUSL2部の2部構成でした。しかし、同年、USLの株式を保有していたナイキが株式を売却したことがきっかけとなり、複数のクラブがNASL（北米サッカーリーグ）として独立しました。

2010年には、アメリカサッカー協会の仲介により、暫定的に「USSF2部プロリーグ」として2部リーグを統合する形で運営が行われました（ただし、リーグ戦はUSLとNASLの2つのカンファレンスに分割）。2011年には正式に分離・再編成され、現在の構成に至っています。

現在のリーグ構成は以下の通りです。

NASL（新）: 2部相当、9クラブが参加。
USLプロ: 3部リーグ相当、2ディヴィジョンに12クラブが参加。
USLプレミアデベロップメントリーグ（PDL）: 4部相当、地域ごとに4つのカンファレンス・8つのディビジョンに細分化されたアマチュアリーグ。選手育成を主眼としており、23歳を超える選手の登録数に制限がある一方、18歳以下の選手を必ず3人登録する義務があります。76クラブが参加。

USLプロにはアメリカ国内全土およびアンティグア・バーブーダに、USLプレミアデベロップメントリーグにはカナダとバミューダ諸島に本拠地を置くクラブが存在します。なお、4部リーグには、これとは別にナショナルプレミアサッカーリーグ（NPSL）も存在します。

2019年シーズンより、USLチャンピオンシップは2部相当のリーグとして位置づけられています。

また、USLは女子リーグも運営しており、北米2部リーグに相当するUSL Wリーグ、17歳超20歳以下の選手を対象としたスーパー20リーグ、17歳以下の選手を対象としたスーパーYリーグなどが存在します。

日本人選手の活躍

USLには、過去に多くの日本人選手が所属し、活躍してきました。1997年には間瀬秀一がゴールデン・イーグルスに入団したのを皮切りに、2005年度シーズンには、元アルビレックス新潟の深澤仁博がカナダのモントリオール・インパクトに、2007年度シーズンからは、元アビスパ福岡・ザスパ草津所属の太田恵介がミネソタ・サンダーに、元アローズ北陸所属の原田慎太郎がクリスタルパレス・USAに加入しました。

これらの選手たちの活躍は、USLにおける日本人選手の存在感を示すとともに、日本のサッカー界にとっても大きな刺激となっています。

USLの役員

USLの運営を担う役員は以下の通りです。

会長: Rob Hoskins
最高経営責任者、業務執行社員: Alec Papadakis
社長: Jake Edwards
最高執行責任者: Justin Papadakis
副社長: Court Jeske
最高財務責任者: Karen Gittens
USLリーグ1副社長: Steven Short

外部リンク

* USL公式サイト

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