ユーレイデコ

『ユーレイデコ』は、サイエンスSARUが制作した日本のオリジナルテレビアニメ作品です。2022年7月から9月にかけてTOKYO MXなどで放送されました。キャッチコピーは「ユーレイだけど、存在してる。」

制作の背景

2022年3月、オリジナルTVアニメ「ユーレイデコ」の放送開始時期が発表され、同時にティザービジュアルとPVが公開されました。本作はAR・VRが絡む世界観に合わせて、「AnimeJapan 2022」のバンダイナムコグループブースにも出展されました。

原案は、サイエンスSARUの元代表取締役社長である湯浅政明と、シリーズ構成を担当した佐藤大の共同によるものです。監督は、「鋼の錬金術師」や「スペース☆ダンディ」で作画を担当し、サイエンスSARUで「SUPER SHIRO」を手掛けた霜山朋久が務めました。本作は霜山にとって初のTVシリーズ監督作品となります。シリーズ構成は、「交響詩篇エウレカセブン」などで知られる佐藤大が担当し、共同脚本には「怪盗ジョーカー」や「さよなら、ティラノ」でも脚本を手掛けたうえのきみこが参加しました。キャラクターデザインは、庵野秀明や磯光雄などの作品に参加し、「日本沈没2020」で演出・作画監督を務めた本間晃が担当しています。

音楽面では、ミト、齊藤耕太郎、Yebisu303がメイン音楽を手掛け、各話ごとに異なるアーティストがコラボレーションソングを担当しました。第1話はKOTARO SAITO（with leift）、第2話はYebisu303と湧、第3話はTWEEDEES、第4話はココロヤミが参加しました。

あらすじ

物語の舞台は、島全体が電脳化された情報都市トムソーヤ島。住民には視覚情報デバイス・デコが支給され、仮想データがデコに映る現実空間でデータに触れたり、「超再現空間」と呼ばれる仮想世界にダイブしたりすることができます。人々の行動は「らぶ」という評価係数によって評価され、らぶの数によって生活が向上するため、住民たちはらぶ集めに励んでいます。

しかし、突然らぶの数が0になる「0（ゼロ）現象」が発生し、怪人ゼロの噂が広まります。両目にデコを宿す少女ベリィは、大量のらぶを獲得しようと怪人ゼロを追う中で、右目のデコが故障したことで島の真実を知ります。そして、天才ハッカー・ハックとの出会いをきっかけに、0現象の謎と島を支配する強大な存在に立ち向かうことになります。

主な登場人物

ベリィ：主人公。好奇心旺盛な少女で、「らぶい！」が口癖。右目のデコの不調がきっかけでハックと知り合い、ユーレイ探偵団のメンバーになります。声優は川勝未来。
ハック：デコ迷彩で姿を隠す謎の子供。AIロボットのパップと暮らしています。過去の記憶がなく、ベリィが身元を調べようとすると激怒します。声優は永瀬アンナ。
フィン：「ユーレイ」の一人で、ユーレイ探偵団を立ち上げました。超再現空間を操る能力を持ちますが、デコアレルギーのため、超再現空間での活動はハックに任せています。声優は入野自由。

用語解説

らぶ：トムソーヤ島住民の評価係数。らぶの数によって様々なデコなどを増やすことができます。
カスタマーセンター：トムソーヤ島の住民の「らぶ」を管理している組織。不適切なコンテンツや過去の記録を秘密裏に削除しています。
ユーレイ：トムソーヤ島で住民登録されていない人々。デコやラブを使えませんが、街のあらゆる場所に行けます。
0現象：現場周辺の"らぶ"が強制的に0になってしまう現象で、怪人0が引き起こしていると噂されています。

音楽

オープニングテーマ：「1,000,000,000,000,000,000,000,000 LOVE」 - クラムボン
* エンディングテーマ：「あいむいんらぶ」 - ベリィ(声 - 川勝未来) 、ハック(声 - 永瀬アンナ)

Webtoon

2022年7月8日より、「LINEマンガ」にてWebtoon版の連載が開始されています。アニメの最新話のストーリーを描いた内容で、監督の霜山朋久によるあとがきも掲載されています。

『ユーレイデコ』は、個性的なキャラクター、AR・VRが融合した世界観、そして各話異なるアーティストによるコラボレーションソングなど、様々な魅力が詰まった作品です。ぜひ一度ご覧ください。

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