ユーロビジョン・ソング・コンテストの優勝者一覧

ユーロビジョン・ソング・コンテスト優勝者一覧

ユーロビジョン・ソング・コンテストは、欧州放送連合（EBU）加盟国の放送局によって選出されたアーティストたちが、歌唱力とパフォーマンスを競い合う、毎年恒例の音楽イベントです。1956年の第1回大会以来、世界中で愛される長寿番組として、その歴史を刻み続けています。

概要

コンテストの基本的なルールは、各国代表のアーティストがパフォーマンスを披露し、審査員や視聴者からの投票によって最も多くの得点を獲得した国が優勝するというものです。ただし、投票方式は時代とともに変化しており、初期の大会では1国あたり2票を投じる方式が採用されていました。

2022年までに66回のコンテストが開催され、1969年大会では同率優勝で4組の優勝者が誕生したことを除き、毎年1組の優勝者が決定しています。これまでに25ヶ国が優勝を経験しており、最初の優勝国は1956年のスイスです。アイルランドは最多となる7回の優勝を誇ります。一方、ポルトガルは長らく優勝から遠ざかっていましたが、2017年に悲願の初優勝を飾りました。複数回の優勝を果たしたアーティストは、アイルランドのジョニー・ローガンとスウェーデンのロリーンのみです。ローガンは、自身の歌唱（1987年）と楽曲提供（1992年）で合計3回の優勝に貢献しています。

ユーロビジョン・ソング・コンテストの優勝は、アーティストにとって国際的なキャリアを築く絶好の機会となります。しかし、その後の活躍に繋がるかどうかは、必ずしも保証されていません。

優勝後の成功

1974年大会で「Waterloo」を歌い優勝したABBAは、その後の音楽シーンを席巻し、世界的な成功を収めました。また、1988年大会でスイス代表として優勝したセリーヌ・ディオンも、後に国際的なスターダムへと駆け上がりました。近年では、2019年大会でオランダ代表のダンカン・ローレンスが歌った「Arcade」が、2020年から2021年にかけて世界的なストリーミングヒットを記録しました。さらに、2021年大会でイタリア代表として出場したマネスキンは、「Zitti e buoni」で優勝後、瞬く間に世界的な人気を獲得し、ロックバンドとして確固たる地位を築いています。

統計とトリビア

興味深い統計として、優勝者の約3分の2は決勝の後半に登場しているというデータがあります。このことから、登場順が勝敗に影響を与えるという見方もありますが、ユーロビジョン公式サイトでは、登場順が結果に影響を与えないよう努めていると表明しています。

2005年には、ユーロビジョンの50周年を記念したコンサート「Congratulations」が開催され、11組の優勝者（と3組の非優勝者）が出演しました。その中で、ABBAの「Waterloo」がユーロビジョン史上最高の楽曲として選ばれています。

マルタは、2位と3位をそれぞれ2回経験しているものの、未だ優勝経験のない国の一つです。最も低い得点での優勝は、1969年大会で4ヶ国が18点で並んだケースです。一方、最も高い得点での優勝は、2017年大会のサルヴァドール・ソブラルの758点です。2位との得点差が最大だったのは、2009年大会のアリャクサンドル・ルィバークで、2位に169点差をつけて387点で優勝しています。

2016年以降の50/50得点ルール（審査員票と視聴者票の比率が50%ずつ）の導入により、審査員票と視聴者票のいずれも1位でない国が優勝するケースも出てきています（2016年大会と2019年大会）。

国別の記録

アイルランドとスウェーデンは、共に7回の優勝を誇り、最多優勝国となっています。アイルランドは、1992年から1994年まで3年連続で優勝した唯一の国でもあります。2年連続優勝は、スペイン（1968・69年）、ルクセンブルク（1972・73年）、イスラエル（1978・79年）の3ヶ国が達成しています。初参加で優勝したのは、第1回のスイスと2007年のセルビアのみです。初参加から優勝までの期間が最も長かったのはポルトガルの53年です。複数回優勝している国の中で、最も優勝間隔が長かったのはオーストリアの48年です。イギリスは準優勝の回数が最も多く、16回を数えます。2023年現在、最後に優勝した年が最も古いのはスペイン（1969年）です。

言語に関するルール

1966年から1973年、そして1977年から1998年までの間は、参加者は自国の公用語で歌わなければならないというルールが存在しました。

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