1984年5月5日、
ルクセンブルクのグランド劇場で第29回
ユーロビジョン・ソング・コンテストが開催されました。
ルクセンブルクでの開催は4度目。しかし、1994年以降は参加していません。オープニングでは、過去の
ルクセンブルク代表の優勝曲がピエール・カオ指揮のオーケストラによって演奏され、華やかな幕開けとなりました。
プレゼンターは当時19歳と最年少のデジレー・ノスブッシュが務めました。彼女は
ルクセンブルク語、
フランス語、
ドイツ語、
英語の4ヶ国語を使いこなし、親しみやすい口調で進行を務めました。
製作は
RTLテレビジョンで、放送時間は2時間13分でした。
参加国
アイルランドが復帰する一方で、イスラエルとギリシャが不参加となり、結果的に19ヶ国が参加しました。
イスラエルは、開催日がヨム・ハジカロン(戦没将兵追悼記念日)と重なったため不参加となりました。
アイスランドは参加を予定していましたが、資金不足のため断念しています。
イギリス代表の歌が終わった直後、会場から
ブーイングが起こりました。これは、1983年11月に
UEFAチャンピオンズリーグで
イングランドの
フーリガンが
ルクセンブルクで暴動を起こしたことへの抗議でした。
投票方法
投票方法に変更はありませんでした。各国の審査員が気に入った他国の10曲に投票し、お気に入り順に12, 10, 8~1点として採点しました。演目終了後、国際電話で繋がれた各局のスポークスマンが出場順に口頭で発表し、プレゼンターが復唱確認し、スコアボードに加算されました。
結果
スウェーデン代表のハーレイズが歌う「ディギルー・ディギレイ」が優勝しました。
スウェーデンの優勝は、1974年の
ABBA「恋のウォータールー」以来2回目ですが、
スウェーデン語歌唱による優勝は今回が初めてです。
各国への12点
最高得点である12点がどの国からどの国に与えられたかの詳細は、以下の表の通りです。
(実際の表は省略)
歌詞
各曲の歌詞については、以下の情報を参照ください。
* Diggiloo Thrush(
英語版・
フランス語版)
ユーロビジョン・ソング・コンテスト1984は、政治的な背景やアクシデントもありましたが、
スウェーデンの歴史的な勝利で幕を閉じました。