ユーロビジョン・ソング・コンテスト2024

ユーロビジョン・ソング・コンテスト2024：概要と詳細

ユーロビジョン・ソング・コンテスト2024（第68回）は、2023年大会で優勝したスウェーデンが開催国となり、2024年5月にマルメで開催されました。準決勝は5月7日と5月9日、決勝は5月11日に行われ、欧州放送連合（EBU）によると、視聴者数は1億6300万人に達し、決勝の視聴率は全域で46.7%を記録しました。

開催地と司会者

2023年7月7日に開催都市が発表され、マルメが3度目の開催地となりました。会場は2013年大会と同じマルメ・アリーナです。司会者は、過去にユーロビジョンで司会経験のあるペートラ・メーデと、カナダ出身のマリン・アッカーマンが務めました。

ルールと投票システム

EBUは人工知能（AI）が作成したコンテンツの参加禁止を検討していましたが、サンマリノは国内選考でAIを利用した楽曲の参加を許可するなど、対応が分かれました。投票システムについては、2023年大会の結果を巡る論争を受け、ノルウェー放送協会がEBUと協議しましたが、2024年大会では大きな変更はありませんでした。ただし、投票できる時間帯は拡大され、参加国の視聴者は最初の曲の演奏開始直前から、非参加国の視聴者はショー開始の24時間前から投票可能となりました。

出場国と不参加国

当初35か国が参加予定でしたが、最終的には37か国が参加しました。ルクセンブルクは31年ぶりに復帰を果たしました。一方、ボスニア・ヘルツェゴビナ、スロバキア、アンドラ、モナコなどは不参加を表明しました。北マケドニアとルーマニアも財政的な理由から不参加となりました。

準決勝と決勝

準決勝1は5月7日、準決勝2は5月9日、決勝は5月11日に開催されました。オランダは準決勝通過後に失格となる出来事がありました。

論争

今大会は、様々な論争に見舞われました。

キプロスの国内選考：当初予定していた選考方法が、ギリシャの放送局からの抗議により変更されました。
イスラエルの参加：ハマスとの戦争状態にあるイスラエルの参加に対し、北欧諸国を中心に抗議の声が上がりました。歌詞の変更要求や、会場内外でのデモ、放送中のメッセージなど、様々な形で論争が表面化しました。
アイスランドの国内選考大会：投票アプリの不具合により、パレスチナ人歌手への投票が対戦相手に加算されるという問題が発生しました。
イタリア放送協会のルール違反：準決勝2の放送後、国内投票による各国の得票率を誤って公開しました。
オランダ代表の失格：オランダ代表のヨースト・クレインが、製作側の女性スタッフに対する不適切な行為により、脅迫の疑いで警察の取り調べを受け、失格となりました。
ノンバイナリーの旗の禁止：スイス代表のネモが持ち込んだノンバイナリーの旗が禁止されたことに対し、不満を表明しました。

ユーロビジョン・ソング・コンテスト2024は、音楽の祭典であると同時に、政治や社会問題が複雑に絡み合うイベントであることを改めて示した大会となりました。

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