ヨアヒム・エルンスト (アンハルト侯)

ヨアヒム・エルンスト（Joachim Ernst von Anhalt, 1536年10月21日 - 1586年12月6日）は、16世紀のアンハルト侯。当初はアンハルト＝ツェルプスト侯として統治し、後にアンハルト侯領を単独で統治しました。

生涯

ヨアヒム・エルンストは、父ヨハン4世の監督下で高度な教育を受けました。12歳でヴィッテンベルク大学に入学し、神学者ゲオルク・ヘルトに師事。父の死後、兄弟とともにアンハルト＝ツェルプスト侯領を継承。その後、叔父たちの死により、アンハルト＝プレッツカウ侯領、アンハルト＝デッサウ侯領を相続し、従兄からアンハルト＝ケーテン侯領を譲り受けました。

彼はルネサンス君主として、芸術や文化を奨励しました。息子たちには家庭教師を付け、ヨーロッパ各地を巡るグランド・ツアーに参加させました。また、大法官トビアス・ヒューブナーの息子に、デッサウ宮廷で開催された馬上槍試合の記録を命じるなど、文化的な事業に貢献しました。

1561年に兄カールが、1570年に弟ベルンハルト7世が亡くなると、ヨアヒム・エルンストは1252年のアンハルト侯領分割以来初めて、アンハルト侯領を完全に再統合しました。彼はデッサウに居を構え、1572年にアンハルト侯領の国法を制定、1582年にはツェルプストに「Gymnasium Francisceum」という学校を設立しました。

彼の死後、アンハルト侯家では長子相続が確立されていなかったため、息子たちは共同統治を行い、後に侯領は分割されました。

子女

ヨアヒム・エルンストは二度結婚しています。

最初の妻は、1560年3月3日に結婚したバルビ伯ヴォルフガング1世の娘アグネス（1540年 - 1569年）です。彼女との間には6人の子供がいました。

アンナ・マリア（1560年 - 1601年） - レグニツァ＝ブジェク公ヨアヒム・フリデリクと結婚
アグネス（1562年 - 1564年）
エリーザベト（1563年 - 1607年） - ブランデンブルク選帝侯ヨハン・ゲオルクと結婚
ジビュラ（1564年 - 1614年） - ヴュルテンベルク公フリードリヒ1世と結婚
ヨハン・ゲオルク1世（1567年 - 1618年） - アンハルト＝デッサウ侯
クリスティアン1世（1568年 - 1630年） - アンハルト＝ベルンブルク侯

1571年1月9日には、ヴュルテンベルク公クリストフの娘エレオノーレ（1552年 - 1618年）と再婚し、10人の子供をもうけました。

ベルンハルト（1571年 - 1596年）
アグネス・ヘートヴィヒ（1573年 - 1616年） - ザクセン選帝侯アウグストと結婚、後にシュレースヴィヒ＝ホルシュタイン＝ゾンダーブルク公ハンスと再婚
ドロテア・マリア（1574年 - 1617年） - ザクセン＝ヴァイマル公ヨハン2世と結婚
アウグスト（1575年 - 1653年） - アンハルト＝プレッツカウ侯
ルドルフ（1576年 - 1621年） - アンハルト＝ツェルプスト侯
ヨハン・エルンスト（1578年 - 1601年）
ルートヴィヒ1世（1579年 - 1650年） - アンハルト＝ケーテン侯
ザビーネ（1580年 - 1599年）
ヨアヒム・クリストフ（1582年 - 1583年）
アンナ・ゾフィア（1584年 - 1652年） - シュヴァルツブルク＝ルードルシュタット伯カール・ギュンターと結婚

ヨアヒム・エルンストは、ルネサンス期の君主として、アンハルト侯領の発展に大きく貢献しました。

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