ヨギ・ベラ

ヨギ・ベラ（Yogi Berra）

ヨギ・ベラは、1925年にミズーリ州セントルイスで生まれたアメリカのプロ野球選手です。本名はローレンス・ピーター・ベラで、捕手や外野手として名を馳せました。彼はニューヨーク・ヤンキースに長年所属し、背番号8はビル・ディッキーと共にヤンキースの永久欠番となっています。また、彼の独自の言い回しから生まれた「ヨギイズム」と呼ばれる言葉も有名です。これらの言葉は、ユーモラスで時には意味不明さを帯びていますが、多くの人々に親しまれています。

経歴

ヨギ・ベラは1944年にアメリカ海軍として第2次世界大戦に従軍しました。戦後はマイナーリーグでプレーし、1946年にはニューヨーク・ヤンキースと契約します。その年のうちにメジャーリーグデビューを果たし、初打席で本塁打を打つなど幸先の良いスタートを切りました。ただ、デビューした年は7試合しか出場できず、最初は捕手としては評価が低かったものの、ビル・ディッキーから徹底的に指導を受けました。

1949年には正捕手の座を勝ち取り、その後10年間にわたり、20本以上の本塁打を記録するなど攻撃面で大きな存在感を示します。ベラは特に1953年には、大リーグ選抜軍として来日し、日本のファンに自身のプレーを披露しました。この訪問から、日本の野球界にも強い影響を及ぼしました。

その後、彼はシーズン中に148試合連続で無失策という守備の安定性を発揮し、ドジャースとのワールドシリーズでは完全[[試合]]を達成するためのリードを行いました。オールスターゲームには1948年から1962年まで15年連続で出場し、1959年には本塁打も放っています。ベラの打撃スタイルは特異で、悪球打ちとして知られ、多くの記録を残しました。

現役中、彼はヤンキースの黄金時代を体現し、全盛期における打撃成績は非常に素晴らしかったと言えるでしょう。358本塁打と1430打点は当時の捕手としては最高記録であり、三振もシーズンで38回、通算414回と少数でありました。ワールドシリーズには14回出場し、10回の優勝を果たし、これは今でもメジャーリーグ史上最多の数です。

引退後のキャリア

ヨギ・ベラは現役引退後もヤンキースやメッツのコーチ、監督として活躍しました。特に1964年にはヤンキースで、1973年にはメッツでワールドシリーズに進出しましたが、いずれもタイトルには届きませんでした。1985年にはオーナーと衝突し、監督職を辞しましたが、その後も野球に関わり続けました。

再びヤンキースに戻るきっかけとなったのは、友人たちの尽力と、長い間の和解でした。引退後はユーモアを交えた広告などに出演し、再びファンの心をつかみました。彼は1972年にアメリカ野球殿堂入りを果たし、背番号8がヤンキースの永久欠番になったことは特筆すべき出来事です。

ヨギイズム

ヨギ・ベラのユーモアあふれる発言は「ヨギイズム」として知られ、時に不条理でありながらも、精一杯のウィットに富んでいます。彼の言葉は野球界に限らず、多くの人々に広がり、名言として親しまれています。

例えば、「野球は90%はメンタル、残りの半分はフィジカルだ」という言葉は、彼の独特な哲学を示しています。こうした彼の言葉は、単なる野球に限らず人生の知恵ともとれるものも多いのです。

まとめ

2015年に90歳でこの世を去ったヨギ・ベラ。彼の多彩な経歴と心温まるユーモアは、今でも多くの人々に愛され、語り継がれています。息子のデール・ベラもまたメジャーリーガーとして知られ、親子での同じチームでのプレーは極わずかでしたが、彼にとって特別な瞬間であったことでしょう。野球史に名を刻んだ彼の功績と存在は、永遠に記憶され続けます。

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