ヨナス・イェレブコ

ヨナス・イェレブコ：スウェーデン初のNBA選手

ヨナス・イェレブコ（Jonas Jerebko）は、1987年3月2日生まれのスウェーデン出身のプロバスケットボール選手です。ポジションはパワーフォワードで、208cm、105kgという体格を誇ります。彼はスウェーデン人として初めてNBA選手となり、9シーズンにわたってプレーしました。

プロ入りまでの道のり

イェレブコの父親はロシア系アメリカ人で、シラキューズ大学でプレーした後、スウェーデンのプロリーグで活躍しました。彼自身も父親の出身地であるニューヨーク州立大学バッファロー校に進学しましたが、中退してスウェーデンのバスケットボールチームと契約。その後、スウェーデンリーグのトップチームに移籍し、チームの優勝に貢献しました。シーズン終了後には、イタリア・セリエAのパッラカネストロ・ビエッラに移籍し、海外での経験を積みました。

NBAでの活躍

2009年のNBAドラフトで、イェレブコはデトロイト・ピストンズから2巡目で指名されました。これは、スウェーデン出身の選手としては、アメリカ生まれのマイルズ・サイモンに次いで2人目の快挙でした。ピストンズでは2年契約を結びましたが、プレシーズンゲームで乱闘騒ぎを起こし、出場停止処分を受けるなど、波乱の幕開けとなりました。2010年にはアキレス腱断裂という大怪我に見舞われ、シーズンを棒に振るも、その後チームと再契約を果たし、活躍を続けました。

2015年にはボストン・セルティックスへトレードされ、自身初のNBAプレーオフを経験。その後、ユタ・ジャズ、ゴールデンステート・ウォリアーズと渡り歩き、ウォリアーズではNBAファイナルにも出場しました。

ロシアでのキャリア

2019年、イェレブコはロシアのBCヒムキへ移籍し、ヨーロッパでのプレーをスタートさせました。VTBユナイテッドリーグやユーロリーグで一定の成績を残しましたが、チームからの給与未払いにより契約解除。その後、CSKAモスクワとの契約を発表しましたが、これが大きな波紋を呼び、母国スウェーデンや世界中から批判を浴びることに。結果として、スウェーデン代表からも追放されるという事態に発展しました。

人物とエピソード

NBAでの9年間を経て、ユーロリーグへ移籍した際には、ユーロリーグのレベルの高さを語り、複数のチームがNBAチームにも勝てると発言しています。また、ボストン・セルティックス在籍時にはeスポーツチームを買収し、オーナーとなるなど、バスケットボール以外の分野にも関心を示しています。

スウェーデン代表としての活動

イェレブコはスウェーデン代表としても長らく活躍し、ユーロバスケットやワールドカップ予選に出場しました。しかし、CSKAモスクワとの契約が問題視され、代表チームから追放されるという残念な結末を迎えました。

ヨナス・イェレブコは、スウェーデンバスケットボール界のパイオニアとして、その名を歴史に刻んでいます。

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