ヨナス・オルソン

ヨナス・オルソン：屈強なディフェンダーから人権派弁護士へ

ヨナス・オルソン（Jonas Olsson, 1983年3月10日 - ）は、スウェーデン・ランズクルーナ出身の元プロサッカー選手。主にセンターバック（CB）または左サイドバック（LSB）として活躍し、その屈強なディフェンスで名を馳せました。引退後は弁護士を目指し、人権分野での活動を志すという異色の経歴の持ち主です。

クラブキャリア

オルソンは2003年にランズクルーナBoISでプロキャリアをスタートさせました。当初からCBまたは左SBとしてプレーし、フィジカルを活かした守備で注目を集めました。オロフ・メルベリの影響を受け、屈強なディフェンダーとして成長を遂げます。

2005年には、オランダのNECナイメヘンへ移籍。移籍当初は警告の多い選手でしたが、ナイメヘンではマンマークの技術を向上させ、ペーテル・ヴィスヘルホフとのコンビで確固たる地位を築きました。2007-08シーズンには、ニューカッスル・ユナイテッド、ミドルズブラ、エヴァートンなど、イングランドの複数クラブから関心が寄せられるほどになりました。

2008年8月、ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン（WBA）へ移籍。9月13日のミドルズブラ戦でデビューを飾ると、初得点を挙げて勝利に貢献しました。FAカップでも得点を重ね、1年目から公式戦3得点を記録。2009年には契約を2013年まで延長し、チームからの信頼の厚さを示しました。

2011-12シーズンには、ガレス・マコーリーとのCBコンビでWBAの守備を支え、チームは30年ぶりのトップ10入りを果たしました。オルソン自身も全試合に先発出場し、チームに大きく貢献しました。2012年には契約を2016年まで延長しています。

2017年3月、スウェーデンのユールゴーデンIFに3年契約で移籍。2019年2月には、イングランドのウィガンに加入しましたが、同年7月に契約満了で退団。2019年9月20日に現役引退を表明しました。

代表キャリア

U-21スウェーデン代表ではレギュラーとして活躍し、19試合に出場。2010年2月には、A代表に初招集されました。同年5月にはボスニア・ヘルツェゴビナ戦で出番はありませんでしたが、ベラルーシ戦でスタメン出場を果たし、代表デビューを勝利で飾りました。

2012年、UEFA EURO 2012のメンバーに選出され、背番号13を与えられました。

テレビでの仕事

プレミアリーグの放映権を持つスウェーデンのViasatと契約し、試合情報を選手の視点から届けるという仕事も経験しました。また、BBCの番組にゲスト解説として出演するなど、多才な一面を見せています。

私生活と引退後

サッカー以外の時間は、ギター演奏を趣味としており、ボブ・ディラン、ニルヴァーナ、ローリング・ストーンズなどを好んで聴くそうです。

引退後は弁護士資格取得を目指し、人権分野で活動したいという意向を表明しています。すでに母国で法学部の授業を受けていることからも、その決意の固さがうかがえます。

ヨナス・オルソンは、ピッチ上での屈強なディフェンダーとしての顔だけでなく、知性と社会貢献への意識を兼ね備えた人物として、今後の活躍が期待されています。

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