ヨハン2世 (ニュルンベルク城伯)

ヨハン2世フォン・ニュルンベルク：領土拡大に奔走した「獲得伯」

ヨハン2世フォン・ニュルンベルク（1320年以前 - 1357年）は、中世後期に活躍したホーエンツォレルン家出身のニュルンベルク城伯です。彼は、その領土拡大の手腕から「獲得伯」または「征服伯」として知られています。

生涯と業績

ヨハン2世は、ニュルンベルク城伯フリードリヒ4世とマルガレーテ・フォン・ケルンテンの息子として生まれました。1332年に父の跡を継ぎ、ニュルンベルク城伯となります。彼の治世において特筆すべきは、ホーエンツォレルン家のフランケン地方における所領を着実に拡大したことです。

その中でも、クルムバッハ伯領とそのプラッセンブルク城の獲得は大きな功績として挙げられます。1340年にそれまでの領主であったオーラミュンデ伯家が断絶したため、相続契約に基づいてこれを相続しました。また、1345年には短期間ではありますが、ブランデンブルク辺境伯領の庇護者として筆頭統治者にもなっています。

しかし、ヨハン2世の治世は平穏なものではありませんでした。当時ヨーロッパを襲ったペストがニュルンベルクにも蔓延し、多くの犠牲者が出ました。そして、ユダヤ系住民が病気を伝染させたという誤った認識が広まり、城伯が十分な対応を取らなかったため、多くのユダヤ人が殺害されるという悲劇も起こりました。

1357年にヨハン2世が亡くなると、一人息子のフリードリヒ5世が跡を継ぎました。

子女

ヨハン2世は、1333年以前にヘンネベルク伯令嬢エリーザベト・フォン・ヘンネベルクと結婚し、5人の子供をもうけました。

フリードリヒ5世（1333年 – 1398年） - ニュルンベルク城伯
マレガレーテ（1377年没） - バイエルン公シュテファン2世妃
エリーザベト（1383年頃没） - シャウムベルク伯ハインリヒ妃、ロイヒテンベルク方伯アルブレヒト妃
アンナ（1383年没） - ヒンメルクロンの女子修道院長
* アーデルハイト - 1361年から1370年までビルケンフェルトの修道女

記念碑

ベルリンのジーゲスアレー（勝利の並木道）には、ブランデンブルク辺境伯ルートヴィヒ1世（バイエルン公ルートヴィヒ5世）を中心とした記念碑群があり、その中にエルンスト・ヘルター作のヨハン2世の胸像が置かれていました。この胸像は1899年11月7日に除幕されました。

ヨハン2世は、領土拡大に成功した一方で、ペスト流行時のユダヤ人虐殺という負の側面も抱える人物でした。彼の生涯は、中世後期の複雑な社会情勢を反映していると言えるでしょう。

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