ヨーゼフ・カール・フォン・エスターライヒ

ヨーゼフ・カール・フォン・エスターライヒ

ヨーゼフ・カール・フォン・エスターライヒ（Joseph Karl von Österreich, 1833年3月2日 - 1905年6月13日）は、オーストリア大公であり、ハプスブルク＝ロートリンゲン家の分家であるハンガリー宮中伯家の一員として知られています。

生涯

ヨーゼフ・カールは、ヨーゼフ・アントン大公（オーストリア皇帝フランツ1世の弟）と、その3番目の妃マリア・ドロテア・フォン・ヴュルテンベルクの三男として誕生しました。全名はヨーゼフ・カール・ルートヴィヒです。

彼は、多くのオーストリア帝室の男子と同様に軍に入隊し、1860年にはオーストリア陸軍の少将に昇進しました。普墺戦争中には旅団を率い、ケーニヒグレーツの戦いに参戦しています。

1864年、コーブルクにおいて、ザクセン＝コーブルク＝コハーリ家の公子アウグストの娘であるクロティルデ（1846年 - 1927年）と結婚しました。クロティルデの弟には、後のブルガリア王フェルディナントがいます。ヨーゼフ・カールはクロティルデとの間に7人の子供をもうけ、ブダペストのヨーゼフ大公宮殿で生活していました。

1867年には、子供のいなかった異母兄シュテファンの死によりハンガリー宮中伯となりました。しかし、この地位は当時すでに象徴的なものとなっていました。

ヨーゼフ・カールはロマ語に関心を寄せ、この言語について同様の興味を持っていたアメリカ人弁護士のアルバート・トーマス・シンクレアと手紙をやり取りしていました。シンクレアの伝記には、大公が自身の研究の写しを送ってきたという記述があります。

1905年6月13日、ヨーゼフ・カールはリエカで生涯を閉じました。

子女

ヨーゼフ・カールとクロティルデの間には、以下の7人の子供がいました。

エリーザベト・クレメンティーネ・クロティルデ・マリア・アマーリエ（1865年 - 1866年）
マリア・ドロテア・アマーリエ（1867年 - 1932年） - 1896年、オルレアン公フィリップと結婚
マルガレーテ・クレメンティーネ・マリア（1870年 - 1955年） - 1890年、トゥルン・ウント・タクシス侯アルベルトと結婚
ヨーゼフ・アウグスト・ヴィクトル・クレメンス・マリア（1872年 - 1962年） - 1893年、バイエルン王女アウグステと結婚
ラディスラウス・フィリップ・マリア・ヴィンツェンツ（1875年 - 1895年）
エリーザベト・ヘンリエッテ・クロティルデ・マリア・ヴィクトリア（1883年 - 1958年）
* クロティルデ・マリア・アマーリエ・フィロメーナ・ライネーリア（1884年 - 1903年）

ヨーゼフ・カール・フォン・エスターライヒは、軍人、そしてロマ語研究者として多彩な顔を持ち、ハプスブルク家の一員として歴史に名を刻みました。

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