ヨーゼフ・ハルペ

ヨーゼフ・ハルペ（Josef Harpe, 1887年9月21日 - 1968年3月14日）は、ドイツの陸軍軍人であり、最終階級は陸軍上級大将でした。

初期の軍歴

ハルペは、1887年にレックリングハウゼンで生まれました。1909年9月に軍に入隊し、士官候補生として第56歩兵連隊に配属されます。1911年には少尉に任官し、第一次世界大戦に従軍。1915年に中尉に昇進しています。終戦時には大尉で中隊長を務め、鉄十字章を受章しました。

ヴァイマル共和国軍と秘密戦車学校

戦後、ハルペはヴァイマル共和国軍に採用され、1931年からは「ハッカー所長」という偽名で、ソビエト連邦のカザンにあった独ソ共同の秘密戦車学校を指導しました。この秘密戦車学校での活動は、後のドイツ装甲部隊の発展に大きく貢献したと言われています。

第二次世界大戦

1934年8月に中佐に昇進し、1935年10月には第3装甲連隊長に就任。1937年1月には大佐に昇進し、第1装甲旅団長に任命されました。第二次世界大戦が勃発すると、同旅団を率いてポーランド侵攻に従軍。1940年3月にはヴュンスドルフにある戦車学校長に就任し、同年8月に少将に昇進しました。同年10月からは第2自動車化歩兵師団長となり、1941年1月には同師団は第12装甲師団に改組されました。

第12装甲師団を率いてミンスクの戦いに参加し、その進撃を可能にした戦功により騎士鉄十字章を受章。同年11月にはティフヴィンにまで進出し、12月には柏葉付騎士鉄十字章を受章しました。1942年1月には中将に昇進し、第XXXXI装甲軍団長に任命され、同年6月には装甲兵大将に昇進。1943年10月には剣付柏葉騎士鉄十字章を受章しました。1943年11月には第9軍司令官に転じ、1944年5月には上級大将に昇進。同月より第4装甲軍司令官に転じ、北ウクライナからヴァイクセル川まで後退しました。

失脚と捕虜

1944年9月、A軍集団司令官に就任しますが、バラノフ橋頭堡からソ連軍の突破を許したため、アドルフ・ヒトラーにより1945年1月に同職を更迭されました。しかし、3月には第5装甲軍司令官に任命され、4月に包囲されたルール地方で残余部隊とともにアメリカ軍の捕虜となりました。

戦後

1948年4月に釈放され、ニュルンベルクで死去しました。ヨーゼフ・ハルペは、第二次世界大戦におけるドイツ装甲部隊の主要な指揮官の一人であり、その軍事的な才能は高く評価されています。しかし、最終的には失脚し、捕虜として終戦を迎えるという、波乱に満ちた生涯を送りました。

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