ライアー ライアー

『ライアー ライアー』（1997年公開）は、ジム・キャリー主演によるアメリカ映画で、痛快なコメディとして人気を博しました。

主人公は、フレッチャー・リードという名の敏腕弁護士。彼は、どんなに難しい訴訟でも、巧みな嘘と弁舌で勝利を収めてきました。法廷では天才的な手腕を発揮する一方、私生活では嘘が日常茶飯事。妻のオードリーや息子のマックスに対してさえ、平気で嘘をつき、その結果、妻と息子は彼のもとを去ってしまいます。

マックスの誕生日パーティーにも嘘で参加を逃れようとしたフレッチャーでしたが、傷ついたマックスは神に「パパが一日だけでも嘘をつきませんように」と祈ります。すると、不思議なことにフレッチャーは嘘をつけなくなってしまうのです。

それまで嘘によって築き上げてきた成功は、たちまち崩れ去り、彼の日常は混乱の渦に巻き込まれます。法廷では、嘘がつけないために弁護が難航し、クライアントからも信用を失ってしまいます。私生活でも、嘘がつけないことでコミュニケーションに支障をきたし、これまで築いてきた人間関係が試されることになります。

しかし、嘘をつけなくなったことで、フレッチャーは初めて正直に向き合うことの大切さ、そして家族の温かさを実感し始めます。嘘のない言葉、正直な行動を通して、彼はオードリーとマックスとの関係を修復しようと努力します。

この映画は、嘘と真実、そして家族の愛をユーモラスに描いた作品です。ジム・キャリーのコミカルな演技と、嘘をつけなくなったことで起きる様々なハプニングは、観客に笑いと感動を与えてくれます。

なお、日本語吹替版は、VHS、旧版DVD、そして新版DVD、Blu-rayと、様々なフォーマットでリリースされています。旧版と新版では、日本語吹き替えのキャストや音声仕様（ステレオと5.1chサラウンド）が異なっており、新版では映像もビスタサイズにアップグレードされています。旧版には山寺宏一さんの吹き替えが含まれている一方、新版ではキャストが変更されている部分があります。

興味深い点として、映画の中には、1995年にメジャーリーグで活躍した野茂英雄選手の名前が登場するシーンがあります。マックスが野茂選手の名前を出すことで、当時のアメリカの野球ブームや、時代背景を反映していると言えるでしょう。

『ライアー ライアー』は、単なるコメディ映画としてだけでなく、嘘と真実、家族の愛、そして人間関係の大切さを考えさせる、奥深い作品です。ジム・キャリーのコミカルな演技と、予想外の展開に満ちたストーリーは、多くの人々に忘れられない感動を与え続けるでしょう。

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