ライオン サウンドNo.17・Let it C-C-B

番組概要

「ライオン サウンドNo.17・Let it C-C-B」（ライオン サウンド ナンバーじゅうなな・レット・イット・シーシービー）は、1988年10月16日から1989年10月8日にかけて、文化放送の制作により全国のラジオネットワークで放送されたバラエティ番組です。人気バンドC-C-Bがメインパーソナリティを務め、フリーアナウンサーの竹内靖夫がアシスタントとして共演しました。番組はライオン一社提供で、彼らのユーモラスなトークと音楽を全国に届けましたが、C-C-Bの解散という節目を迎えたため、約1年間の放送をもってその歴史に幕を閉じました。特に最終回の放送日は、日本武道館で開催されたC-C-Bの解散コンサート前日という、ファンにとっては印象深い一日でした。

放送時間とネットワーク

番組は文化放送をキー局として、全国の系列ラジオ局で展開されました。文化放送では、放送開始当初の1988年10月から1989年3月まで、毎週日曜日の午前10時から10時55分までの55分枠で放送されていましたが、1989年4月以降は午前10時から10時30分までの30分枠に短縮されました。一方、文化放送以外のネット局では、放送開始当初から終了まで一貫して30分番組として放送されていました。各局とも日曜日の午前帯に放送されており、全国各地のリスナーに親しまれました。

特色あるコーナー

番組には、リスナーからの投稿や音楽を中心とした様々なコーナーが設けられていました。

オンコラコーナー
「音楽コラージュ」を略したこのコーナーは、リスナーから寄せられたユニークな内容の投稿を紹介する人気企画でした。特に、既成の楽曲などを編集・加工して面白い作品を作り上げる投稿が多く、「欽ドン!」の「レコード大作戦」や「コサキン無理矢理100％」の「意味ねぇCD大作戦」といった、当時の人気番組のコーナーへのオマージュとして語られることもありました。C-C-Bのメンバーが投稿作品の面白さを5段階で評価し、評価1段階につき2000円の賞金が贈られるという、リスナー参加を促すシステムも特徴的でした。
ゲストコーナー
主に音楽業界の関係者や俳優といった多彩なゲストを招き、近況や仕事に関するフリートークを繰り広げるコーナーです。C-C-Bのメンバーとの交流を通じて、ゲストの意外な一面や興味深いエピソードが引き出されました。
文化放送限定コーナー (放送時間55分時代)
番組が55分枠だった期間（1988年10月～1989年3月）には、文化放送でのみ放送されていた独自のコーナーが存在しました。
フリーコーナー：C-C-Bの各メンバーが週替わりで、自ら選曲した楽曲と共にテーマに沿ったフリートークを展開しました。メンバーそれぞれの個性や音楽の趣味が垣間見える機会となりました。
* 誰にもナイC：リスナーが体験した、誰にも話せないような「おぞましい」出来事や秘密を匿名で紹介するコーナーです。刺激的な内容ながらも、C-C-Bのメンバーが面白おかしく紹介することで、リスナーの共感を呼ぶ一面もありました。

タイトルに込められた秘密

番組タイトルに含まれる「No.17」という数字には、非常にユニークな由来があります。これは、番組スポンサーであるライオン株式会社の英語表記「LION」を上下逆さまにすると、「NO17」と読めることにちなんで名付けられたものです。そのため、この数字は「17番目の番組」といった順番を示すものではなく、純粋にライオンのロゴデザインから着想を得た特別な意味合いを持っていました。「NO17」はライオンの登録商標ともなっており、その独自性が際立ちます。この特殊な命名経緯から、後続番組が「No.18」といった連番でタイトルを付けられることはありませんでした。

リスナーとの繋がり

短い放送期間ながらも、番組はリスナーとの温かい交流を育みました。特に印象的なエピソードとして、病気療養中だった常連リスナーの存在が知られています。彼が番組終了とC-C-Bの解散という報に触れた際、大変寂しい気持ちであるというメッセージを、看護師を通じて番組に送ったといいます。このようなリスナーからのメッセージは、番組が多くの人々に愛されていた証と言えるでしょう。

番組を彩ったサウンドとスタッフ

番組のオープニングテーマには、C-C-Bのアルバム『僕たちNo-No-No』に収録されている楽曲「Here Comes the C-C-B」が使用されました。一方、エンディングではビートルズの名曲「レット・イット・ビー」のインストゥルメンタルバージョンが流れ、番組の締めくくりを情緒的に演出しました。番組制作には、ディレクターとして長谷川実、構成作家として重城貴之といったスタッフが携わり、番組のクオリティを支えました。

「ライオン サウンドNo.17・Let it C-C-B」は、C-C-Bの音楽活動の絶頂期から解散直前という、彼らにとってもファンにとっても重要な時期に放送されました。ユニークな企画、パーソナリティとアシスタントの軽妙なやり取り、そしてライオンのロゴに由来するタイトルなど、随所にオリジナリティが光る番組でした。約1年間という短い期間ではありましたが、当時のラジオ界においてC-C-Bの魅力を余すところなく伝え、多くのリスナーの記憶に深く刻まれたプログラムと言えるでしょう。

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