ライノ・エンタテインメント

ライノ・エンタテインメントの概要

ライノ・エンタテインメント（Rhino Entertainment）は、アメリカのワーナー・ミュージック・グループに属するレコードレーベルです。主に1950年代から1990年代にかけてのオムニバスアルバムや特別企画、再リリース作品を中心に展開しています。レーベルの始まりは、1950年代から1970年代のアーティストの楽曲再発、ベスト盤のリマスタリング、さらには1940年代のワーナー映画に由来するサウンドトラックのリリースがメインであったため、その内容には幅広いジャンルが含まれています。

歴史と沿革

ライノは、1973年にリチャード・フースによりレコード店として設立されました。設立初期から、レコードの再発や特集アルバムに焦点を当てることで、多くのアーティストに貢献してきました。1978年には店長のハロルド・ブロンソンによって、パンクロック専用のレーベルとしての機能が開始され、この時期にアートや音楽カルチャーの変化とも深く関わるようになりました。

1980年代に入ると、モンキーズの全版権をレイバートプロダクションから取得し、未発表作品やビデオ、DVDも展開するようになります。これはライノの成長を加速させ、トッド・ラングレンのナッズを再発行するなど、アーティストの多様なカタログを再構築する努力も続けました。

1986年にはキャピトル・レコードと流通契約を締結し、1989年にはキャピトルの親会社であるEMIがルーレット・レコードを買収、その際にアメリカでのルーレットレコードの権利をライノに移管しました。このように、重要な音楽事業の権利を獲得することで、ライノは確固たる地位を築くことができました。

1992年にはキャピトルとの流通契約が終了し、新たにワーナー・ミュージック・グループとの契約を結びます。この頃、タイム・ワーナーはライノの株式の過半数を取得し、その結果ライノはワーナー傘下の一員となりました。1998年には、残りの株式もワーナーに取得され、完全子会社となりました。

現在の活動

1999年には、特別な音楽コレクションを提供するライノ・ハンドメイドレーベルを設立し、2004年にはタイム・ワーナーが音楽部門をワーナー・ミュージック・グループに売却することとなります。これにより、ライノはより一層幅広いアーティストと楽曲の提供が可能となり、多種多様な音楽コンテンツの発信を続けています。

特に、ライノはシカゴやエンヤなどのワーナー所属アーティストに対するレーベルとしても機能し、オリジナルアルバムやベスト盤のリリースに貢献しています。古き良きサウンドと現代のアーティストの融合を図り、音楽ファンに愛される選曲や企画に取り組んでいます。

まとめ

ライノ・エンタテインメントは、音楽の歴史に残る名曲を現代に再紹介し続ける貴重なレーベルです。その活動を通し、多くのアーティストと作品を世に送り出すことが、今もなお変わらぬ使命となっています。

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