ライブドアベースボール

株式会社ライブドアベースボールの歴史

株式会社ライブドアベースボール（livedoor Baseball.,ltd.）は、2004年に設立され、プロ野球の球団運営を行っている会社です。設立当初はライブドアの完全子会社として活動を開始し、その後、日本プロフェッショナル野球組織（NPB）への加盟を目指していました。

近鉄球団買収の試み

2004年、ライブドアは大阪近鉄バファローズの買収を目指して交渉を進めていました。特に同年6月に発覚した近鉄とオリックスの球団合併に関する問題が影響を与えました。ライブドアの社長、堀江貴文は、近鉄球団の買収交渉中である旨を記者会見で発表しましたが、近鉄の親会社である近畿日本鉄道はオリックスとの合併を優先する意向を示し、堀江からの買収提案を断りました。その結果、堀江は近鉄がオリックスとの合併に応じた場合、新たな球団を立ち上げる意向を表明しました。

新球団設立と楽天との競争

同年8月、ライブドアは新しい球団参入のための申請を行いました。目的地は大阪府、本拠地は大阪ドームを想定し、バファローズの名称を取りたいと考えていました。一方、このタイミングで楽天も新球団参入の意向を表明し、両者の競争が始まりました。8月19日の発表の後、ライブドアは保護地域を宮城県に変更し、本拠地を仙台市に設定しました。翌日、楽天も同様に仙台を本拠地とすることを発表し、緊迫した状況が続いていました。

9月23日、NPBと選手会が新球団参入を認める合意を交わし、ライブドアと楽天の参入争いは公式に始まりました。両社の社長は仙台市内で会談を行い、両者の目標や背景について対話を重ねました。しかし、ライブドアのウェブサイトで成人向けコンテンツが表示される問題が取り上げられ、NPBのヒアリングでも厳しい意見が呈されることとなります。

10月、ライブドアはその年の新球団の名前を公募し、「ライブドア・フェニックス」という名称が選ばれました。3400票の支持を受けたこの名称は、チームカラーが赤を基にしたものであると同時に、仙台の「仙」の字を取り入れたロゴデザインも発表されました。

参入が決定された楽天

しかし、最終的に11月に行われたプロ野球オーナー会議では、全会一致で楽天の参入が決定されました。堀江はあっけにとられつつも「まぁしょうがない」と意気消沈しながら語ったと伝えられています。ライブドアは最終的に新糖球団の参入を果たすことはできませんでしたが、事業は続けられることになりました。

ライブドアのその後

2005年、ライブドアは広島東洋カープの買収を検討しているとの情報も浮上しましたが、2006年にはライブドア・ショックが発生し、堀江は会社の経営陣から辞任に追い込まれました。その結果、球団設立の話も自然消滅しました。会社は解散せず、事業は継続されましたが、プロ野球の活動は終焉を迎えたのです。

2021年以降、堀江は独立リーグの球団アドバイザーに就任し、その後福岡県北九州市に新しい球団を設立することを計画しました。新球団は「福岡北九州フェニックス」と名付けられ、2023年には「北九州下関フェニックス」に改名され、リーグ戦に参加することになりました。

このように、ライブドアベースボールはプロ野球の歴史の中で特異な存在となりました。競争が激化した球団参入の背景や、堀江貴文の動向は今後も注目されるでしょう。

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