ラウマ

ラウマの歴史と文化

ラウマは、フィンランド西岸に位置する人口約3万9千人の都市です。サタクンタ県に属し、トゥルクの北約92km、ポリの南約50kmに位置しています。1442年5月17日にスウェーデン法の下で特権都市となり、18世紀以降は高品質なレース産業で知られるようになりました。

ラウマの歴史は、都市として認められる以前に、フランシスコ会の修道院とカトリック教会が存在したことに遡ります。1550年には、住民がヘルシンキへの移住を命じられましたが、住民の反対によりラウマは成長を続けました。しかし、1640年と1682年の大火によって町はほぼ全焼しましたが、その後再建され、現在も約600軒の木造建築物が残っています。18世紀に再建された建物には、ネオルネサンス様式が多く見られます。

かつてラウマは海運業で繁栄し、1897年にはフィンランド最大の帆船団を所有していました。主な輸出先はドイツ、ストックホルム、バルト諸国などでした。1890年代には教員養成大学が設立されましたが、後にトゥルク大学に統合され、現在は教育学部がラウマにあります。

第二次世界大戦後、ラウマは造船業、製紙・パルプ工業、金属工業などを中心とした工業都市として発展しました。また、フィンランドで5番目に大きな港でもあります。

ラウマには、独特のフィンランド方言が残っています。これは、船乗りの町としての歴史に関連して、スウェーデン語や英語の影響を受けていると考えられます。この方言は、フィンランド語の主流とは異なる特徴を持っていますが、公用語と同様に尊重され、教育や趣味の活動にも取り入れられています。

ラウマの基本情報

人口: 38,970人 (2021年)
面積: 1110.12 km²
水域面積: 618.48 km²
人口密度: 78.63人/km²

世界遺産

ラウマ旧市街は、ユネスコの世界遺産（文化遺産）に登録されており、古い木造家屋が立ち並ぶ美しい景観は、多くの観光客を魅了しています。この地域は歴史的な価値が高いだけでなく、住民の生活空間としても大切に維持されています。

外部リンク

ラウマ公式ページ

ラウマは、歴史、文化、産業が調和した魅力的な都市であり、その独特の雰囲気は訪れる人々を魅了し続けています。

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