ラウンド

「ラウンド」は、もともと英語で「丸い」「円形」を意味する言葉です。ここから派生して、様々な分野で「一回り」「一区切り」「段階」といった意味で広く用いられる多義語となりました。

主な用法は以下の通りです。

会議・交渉

国際的な会議や交渉における一連の話し合いの区切りや段階を指します。特に、世界貿易に関する多角的貿易交渉の各回は、その通称として「ガット・ラウンド」や「WTOラウンド」のように呼ばれてきました。

スポーツ

試合や競技の区切り、大会の進行段階を意味します。
回戦: トーナメント形式の大会（例: FIFAワールドカップ）で、予選や本戦といった進行段階を指します。一つのラウンド内に複数の試合が含まれるのが一般的です。
ボクシング: 試合時間を数分ごとに区切った単位（通常2～3分）です。試合はこれらのラウンドを繰り返して行われます。
サーフィン: 大会における一つの試合全体を指す場合があります。一つのラウンドの中で、複数の選手が組に分かれて行う対戦は「ヒート」と呼ばれます。
その他のゲーム: ボウリングやダーツなど、一部のゲームでもプレイの区切りとして用いられます。

計算・技術

丸め: 数値の端数処理で、小数点以下の桁などを整理し、指定の桁数に数値を「丸める」操作を指します。
ブロック暗号: 暗号アルゴリズム、特にブロック暗号において、データを変換するために繰り返し適用される基本的な処理単位です。

ゲーム（テーブルゲーム）

ボードゲームやテーブルトークRPG（TRPG）など、複数のプレイヤーが順番に行動するゲームで、参加者全員がそれぞれ一度ずつ自分のターンを終えるまでの単位時間を「ラウンド」と称することがあります。

パチンコ

大当たり中に遊技球が入賞しやすくなる特定の開閉部（アタッカーなど）が開いている一回の期間を指します。大当たり中は、この開閉部が一定条件（入賞球数、経過時間など）を満たすと一度閉じ、再び開くサイクルを繰り返しますが、開いているそれぞれの期間が「1ラウンド」と数えられます。

その他

テニスプレイヤーのドロシー・ラウンドのように人名に用いられる例もあります。

このように、「ラウンド」は文脈に応じて様々な意味で使われる言葉です。

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