ラウンドカラー

ラウンドカラー（ソフトカラー）とは

ラウンドカラーはソフトカラーとも呼ばれ、伝統的な学生服において襟カラーを省略するために開発された新しい形の襟カラーです。このデザインは、学生たちがノーカラーの制服を選ぶことが増えた1980年代末から1990年代初頭にかけて考案されました。その理由は、従来の襟カラーが持つ煩わしさや窮屈感が、多くの学生にとって負担であったためです。

背景と普及の経緯

ラウンドカラーの基本的な機能は、学生服の襟元を保護することです。しかし、学生たちの中でノーカラーの制服を選ぶ傾向が強まったため、それに対応する形で新たにデザインされました。この襟カラーは、着用感を向上させるために工夫されており、特にプラスチック製の襟カラーからの移行が進んでいきました。2010年代に入ると、多くの学生服メーカーがプラスチック製襟カラーの生産を終了し、ラウンドカラーが主流となりました。

2021年には、日本国内で唯一プラスチック製襟カラーを製造していた工場が閉鎖され、完全に生産が終了しました。この背景には、ラウンドカラーの普及や詰襟型の制服を採用する学校の減少が影響しており、結果として需要が大きく減少する事態に至っています。

ラウンドカラーの特徴

ラウンドカラーの特长としては、襟カラーを装着する場合の面倒さを排除し、襟の前部分のホックを一つの丸いデザインにまとめている点があります。この設計により、従来の襟カラーよりも幾分窮屈感が軽減され、学生たちがより快適に着用できるようになりました。

問題点

しかし、ラウンドカラーにはいくつかの問題点も存在します。最も重大な点は、襟カラーと一体化していることで、襟元を汚れから守るという本来の目的があまり意味を持たなくなったことです。最近では、装飾品に近い存在になりがちで、結果的に襟元の汚れが直接服に付着することが多く、不潔感を伴うことが否めません。

さらに、金属製の校章や学年章、襟章などが擦れ合うことにより、生徒にとって負担となることも多いです。特に金属アレルギーを持つ生徒にとっては、大きなストレス要因となる場合があります。このような負担が増すことで、ラウンドカラーを認めない、または推奨しない学校が存在するのも事実です。

結論

ラウンドカラーは、学生服を着用する際の快適さを追求したデザインとして登場しましたが、実際の使用状況においては様々な課題も浮き彫りになっています。今後も、学生服のデザインや機能性がどのように進化していくのか、注目していく必要があります。

関連項目

• - 学生服
• - 襟
• - 詰襟
• - 襟カラー
• - ノーカラー

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