ラグビーアルゼンチン代表

アルゼンチンラグビー代表は、アルゼンチンラグビー協会が国際試合に派遣するナショナルチームです。「ロス・プーマス」（Los Pumas）の愛称で親しまれています。

この愛称は、アルゼンチンラグビー協会のエンブレムに描かれているジャガーの一種「Yaguareté」が、1960年代の報道でピューマと誤って伝えられたことが広まったためと言われています。

アルゼンチン代表が初めて国際試合を行ったのは1910年6月12日のブリティッシュ・ライオンズ戦です。

かつて、アルゼンチンは南半球の強豪国である南アフリカ（スプリングボクス）、ニュージーランド（オールブラックス）、オーストラリア（ワラビーズ）の3か国に次ぐ実力を持ちながら、トライネイションズやヨーロッパのシックス・ネイションズには所属していませんでした。しかし、これらの主要大会に属さないナショナルチームの中では唯一、ラグビー界における主要な強豪グループに位置づけられていました。

2012年からのトライネイションズへの参加を目指し、アルゼンチンラグビー協会は国内トップリーグのプロ化や国際試合の増加を推進しました。その結果、同年からは大会名称が変更されたザ・ラグビーチャンピオンシップに正式に参加することとなりました。

ラグビーワールドカップには、全ての大会に連続出場しています。特に1999年大会では、事前の予想を覆してベスト8に進出。この大会ではスタンドオフのゴンサロ・ケサダが得点王に輝きました。

2003年大会では決勝トーナメント進出を逃しましたが、2007年大会では躍進を見せます。初戦で開催国のフランスを破る番狂わせを演じ、スタンドオフのフアン＝マルティン・エルナンデスらの活躍により準決勝まで勝ち上がりました。準決勝ではスプリングボクスに敗れたものの、3位決定戦で再びフランスと対戦し、これを再び下して3位となりました。これは、ワールドラグビーのオリジナルメンバー国以外では過去最高位の成績でした。2015年大会でもアイルランドなどを破り、4位という好成績を収めました。2019年大会はプール戦で敗退しましたが、2023年大会では再び4位に入っています。

ザ・ラグビーチャンピオンシップでは、参加後も着実に力をつけています。2020年のトライネーションズ（同年のザ・ラグビーチャンピオンシップ）では、ニュージーランド代表から歴史的な初勝利を挙げました。2022年8月には、オーストラリアに31点差をつけて大勝し、さらにニュージーランド戦でも7点差での勝利を収めました。これらの活躍により、同年8月29日付けの世界ランキングで9位から7位へ上昇しました。さらに2024年8月10日のザ・ラグビーチャンピオンシップ開幕節ではニュージーランドを破り、世界ランキングを6位に上げました。同年9月21日の第5節では、世界ランキング1位だった南アフリカ共和国から金星を挙げるなど、世界のトップレベルで戦う実力を示しています。

ロス・プーマスの現在のヘッドコーチはフェリペ・コンテポーミ、キャプテンはフリアン・モントージャです（2024年11月6日現在）。

また、歴代の代表選手には、1999年W杯得点王のゴンサロ・ケサダ、ラグビー殿堂入りを果たしたウーゴ・ポルタ、アグスティン・ピチョット、フアン・マルティン・エルナンデス、フェリペ・コンテポーミなどが名を連ねています。

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