ラジオパラダイス

ラジオパラダイスの歴史と影響

『ラジオパラダイス』、通称ラジパラは、1985年9月に三才ブックスによって創刊された月刊のラジオ番組専門誌です。この雑誌は、主に民放AMラジオの夜間番組に特化し、FM情報誌との差別化を図っていました。しかし、1990年7月にその活動を休止し、長い間その姿を見ることはありませんでした。2007年2月16日、ラジパラは17年の時を経て、特集号という形で復刊し、愛されたコンテンツを検証しました。

主要な特徴と連載

『ラジオパラダイス』は、素晴らしい読者参加型企画や特集を通じて、ラジオの魅力を読者に伝えました。特に印象的な連載は「中波47局全国行脚」で、全国にある民放AMラジオ局を一つずつ詳しく紹介するものでした。各局の特性、パーソナリティ、さらには受信報告を含む読者との対話が盛り込まれたこの企画は、多くのファンに支持されました。

また、「クリアキャッチレスキュー隊」という企画では、読者が抱える受信の悩みを解決するために、実際に受信状態を確認したり改善策を提案したりしました。自作のループアンテナやFMの八木アンテナの設置といった具体的な方法が取り上げられ、高速道路上での受信状況チェックなど、幅広いテーマが興味を引きました。

さらに、「パーソナリティ&番組人気投票」もこの雑誌の名物企画です。1988年から実施され、全国のラジオ番組とパーソナリティに対して読者が投票しました。この投票結果は、得票が公表されることで、ラジオファンの関心を集め、その都度盛り上がりを見せました。初期の人気者としては、小森まなみや沢田幸二、後期には伊集院光や森脇健児などが名を馳せました。

他の連載内容と媒体への影響

ラジオパラダイスには、多岐にわたる連載が展開され、コサキンやデーモン小暮などの人気ラジオ番組との連携企画もありました。これにより、ラジオ文化の進化や傾向が探求され、リスナー同士の交流も促進されました。

1987年6月号では、コサキン特集が組まれたところ、異例の人気を博し、速やかに売り切れる事態が発生しました。読者からの再発売の声も多く寄せられましたが、当時の編集長は懸念を表明しました。

関連書籍と事後の展開

『ラジオパラダイス』の影響は、雑誌休刊後も色あせることはありませんでした。三才ブックスは、ラジパラの記事を基にしたムック本「なつかしラジオ大全」を2012年に発行し、1980年代後半のラジオ番組を振り返っています。また、同社の定期刊行物「ラジオ番組表」では、かつての人気投票が引き継がれ、ラジオへの情熱は絶え間なく続いています。

このように、ラジパラは日本のラジオ誌の一つとして、その存在感を示し続けたのです。

もう一度検索