ラジオNIKKEI根室送信所

ラジオNIKKEI根室送信所

ラジオNIKKEI根室送信所は、北海道根室市東和田に所在する日経ラジオ社（ラジオNIKKEI）の送信所です。1996年10月17日に開局し、主に首都圏における冬期の受信環境改善と、夜間に発生しやすいスキップ現象への対策を目的として設置されました。

概要

送信所は根室市東和田261番地に位置し、北海道道142号根室浜中釧路線沿いにあります。近隣には東部開発の根室ハマテラスソーラー発電所や、かつて日本電信電話が使用していた和田無線受信所跡地があります。送信アンテナには反射器付きアンテナが使用されており、電波が南西方向へ指向性を持つように調整されています。これは、ロシア方向への電波輻射を抑制するための措置です。

送信施設概要

送信機: 日本電気 HFB-7840C（1989年製） - ラジオたんぱ札幌送信所から移設
送信可能周波数範囲: 3.2〜15.6MHz
終段プレート変調
強制空冷四極管4CX15000A×3
プレート損失: 15000W
フィラメント電圧: 5V
フィラメント電流: 38.5A
使用可能周波数: 150MHz
重量: 0.85kg
変調用強制空冷四極管4CX5000A×2
プレート損失: 5000W
フィラメント電圧: 7.5V
フィラメント電流: 75A
使用可能周波数: 220MHz
重量: 4.3kg
AF入力: 600Ω（0dBm）
RF出力: 50Ω
音声周波数特性: +/-1.5dB 30〜10000Hz（50%変調時）
歪率: 3%以下（95%変調時、50〜7500Hz）
大きさ: 縦200cm×横200cm×奥行き100cm
空中線: 反射器付支線式折り返し水平ダイポール×2列1段　指向性送信

沿革

1996年（平成8年）
3月31日：日本電信電話札幌栄町送信所の廃止に伴い、ラジオたんぱ札幌送信所（JOZ4　3.925MHz　10kW）が廃止。
10月17日：日本電信電話和田無線受信所跡地へ移転し、送信を再開。遠隔制御による無人運用を開始。
2018年（平成30年）
9月：北海道胆振東部地震によるブラックアウトの影響を受け、9月6日6時55分から翌7日16時50分まで停波。
10月1日：経費削減のため、通常時8時から17時までの運用を停止。

参考文献

『資料集 日本の短波放送』（日本短波クラブ編 2000年）
『ラジオNIKKEI開局50周年記念誌』巻末資料（ラジオNIKKEI編 2004年）
Radiofly Wiki 日経ラジオ社

関連項目

短波放送
日経ラジオ社（ラジオNIKKEI）
ラジオNIKKEI長柄送信所
根室ラジオ中継局
根室中継局
日本経済新聞

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