ラジカル・ドリーマーズ -盗めない宝石-

ラジカル・ドリーマーズ -盗めない宝石-

『ラジカル・ドリーマーズ -盗めない宝石-』は、1996年2月3日にスクウェア（現スクウェア・エニックス）からスーパーファミコン用のゲーム配信サービス「サテラビュー」で配信されたサウンドノベル形式のアドベンチャーゲームです。この作品は、選択肢によって複数のシナリオに分岐するマルチストーリー形式が特徴で、特にメインシナリオ「Kid 盗めない宝石編」は、1995年にリリースされた『クロノ・トリガー』との直接的な繋がりを持っています。また、1999年に登場した『クロノ・クロス』の原型ともなったゲームです。

2022年には『クロノ・クロス:ラジカル・ドリーマーズ エディション』として、リマスター版がNintendo Switch、PlayStation 4|PlayStation_4、Xbox One、Steamに収録され、かつてのファンに再び注目されることとなりました。音楽は光田康典が手がけた曲がふんだんに使用されており、特に『ゼノギアス』や『クロノ・クロス』においても同名の楽曲が登場しています。

ゲームシステム

このゲームは、チュンソフトの『弟切草』や『かまいたちの夜』に似たノベルのスタイルを採用しています。プレイヤーは物語を読み進める中で提示される選択肢を選び、ストーリーが変化するのですが、一部にはリアルタイム制限が設けられており、適切に選択を行わないと物語が進行する仕組みになっています。また、探索中には敵キャラクターとランダムに遭遇することがあり、バトルはノベル形式での選択肢によって進んでいきます。

主人公たちは、特定のイベントで被ダメージを受けることがあり、その際にはヒットポイント（HP）が減少していきます。HPが0になるとゲームオーバーになってしまうため、プレイヤーは注意が必要です。また、ヒロインのキッドに対して好感度が設定されており、行動によってその好感度が変動します。好感度が高いとエンディングが変わることがあるため、注意深い選択が求められます。

ストーリー

本作には7つのシナリオが存在し、1つのシナリオをクリアすると次のシナリオが解放される形で物語が展開します。ストーリーの舞台は、主人公の少年セルジュと盗賊の少女キッド、魔術師ギルによる盗賊団「ラジカル・ドリーマーズ」が、秘宝「凍てついた炎」を求めてヤマネコ大君の館に忍び込むというものです。各シナリオには共通の導入部がありますが、それぞれ異なる物語展開が待っています。

主なシナリオ

1. Kid 盗めない宝石編: メインシナリオであり、キッドとヤマネコの因縁の対決を描く。
2. ギル 愛と勇気の駈け落ち編: ギルとリデルの恋物語。
3. ひまわりとキッド編: コミカルな要素を含みつつ、キッドを救う冒険。
4. 激闘撲滅流星刑事編: SF風のコメディ。
5. 帰郷・灯のシェア編: ホラー風の物語。
6. 謎の巨神兵器・パラダイスX編: 巨大メカとの決戦が展開。
7. 影の王国・死の女神編: ファンタジーなストーリー。

登場キャラクター

このゲームには魅力的なキャラクターたちが登場します。主人公のセルジュは、3年前から盗賊稼業を始めた少年で、キッドに恋心を抱いています。ヒロインのキッドは金好きで男勝りな性格の持ち主で、若いながらも盗賊団のリーダーを務めています。ギルは仮面を被った魔導士で、この3人が中心となって物語が進行します。

リマスターとその影響

サテラビューのサービスが終了した後、本作は長らく公式にプレイする手段がなかったものの、2022年には新たにリマスター版が登場しました。このリマスター版では、昔のゲームに多くのファンが再び触れることができ、様々な言語にも対応するなどして、広範囲において楽しむことが可能になったのです。

『ラジカル・ドリーマーズ』は後の『クロノ・クロス』に大きな影響を与えており、多たくの設定や要素が受け継がれています。ファンにとって、本作は魅力的な冒険の舞台であり続け、多くのプレイヤーに愛されてきました。

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