ラス・クン

ラス・ジョゼフ・クンは、1975年9月8日生まれのナウルの政治家です。2013年から国会議員（ウベニデ選挙区選出）を務め、2022年から2023年までナウル共和国の大統領を務めました。

経歴

政界に入る前は、商工環境省に勤務していました。彼は、2003年と2004年の総選挙で立会人を務めた経験があり、2005年には商工資源相代理、2012年には内務相代理をそれぞれ務めました。また、2008年から2010年と2012年から2013年の2度にわたり、国際連合教育科学文化機関 (UNESCO) ナウル国内委員会のメンバーを務めました。

2013年の総選挙で、定数4のウベニデ選挙区から国会議員として初めて選出されました。その後、2016年、2019年、2022年の総選挙でも再選を果たし、政治家としての地位を確立しました。ライノル・エニミア政権下では、金融・港湾・観光・国内遺産・博物館担当の副大臣を務め、幅広い分野で政策立案に貢献しました。

クン氏は、国際的なNGO団体である腐敗防止世界議員機構 (GOPAC) に所属し、ナウル議会における倫理規定の向上に尽力しました。彼の倫理観を重視する姿勢は、国内外から高い評価を受けています。

2022年の総選挙後、最初の議会において、クン氏は無投票で大統領に選出され、同年9月29日に閣僚とともに宣誓を行いました。大統領就任後は、外務相と司法・国境管理相を兼務し、内政・外交の両面でリーダーシップを発揮しました。

しかし、2023年10月25日、議会に提出された不信任決議案が可決され、大統領を解任されることとなりました。短期間での解任となりましたが、彼の政策やリーダーシップはナウル政界に大きな影響を与えました。

ラス・ジョゼフ・クンの政治キャリアは、地方行政から国政、そして大統領という頂点まで、多岐にわたる経験に裏打ちされています。彼の活動は、ナウルの政治史において重要な一章として記録されるでしょう。

もう一度検索