ラビット・カード

ラビット・カード (Rabbit Card)

ラビット・カードは、タイのバンコクで利用される電子決済におけるプリペイド型の非接触ICカードです。このカードは、2012年5月にバンコク・スカイトレイン（BTS）やバンコクBRTの乗車カードとして導入されました。2012年末にはバンコク・メトロ（MRT）でも使用できることが予定されていましたが、MRTはその後独自のプリペイドカードを導入したため、この点では使えなくなっています。

利用可能な場所

ラビット・カードは、交通機関の乗車だけでなく、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、レストラン、映画館、商店などさまざまな場所で利用可能です。基本的に、駅での利用方法と同様に、店舗でもタッチして支払いを行うことができます。

カードの購入とチャージ

一般的な大人用ラビット・カードは200バーツで購入可能です。この金額には、50バーツの発行費、50バーツのデポジット、そして100バーツの利用額が含まれています。バンコクのBTS駅や提携店舗でカードを購入することができます。利用に応じて、Rabbit Rewardsのポイントが貯まり、これを利用してさまざまな商品と交換することもできます。

ただし、他の地域の交通カードと異なり、タッチしてから決済までに数秒かかる場合があるため、改札を通過する際には注意が必要です。また、最低チャージ額は現在100バーツからで、ほとんどの券売機はチャージに対応していません。そのため、チャージを行いたい場合は有人の窓口で現金を持参し対応を受ける必要があります。最高チャージ金額は4,000バーツです。

料金の変動と登録義務

2013年6月から、バンコク・スカイトレインの運賃が値上げされましたが、ラビット・カードの利用者は2013年12月31日まで旧料金で利用が可能でした。また、2019年2月15日以降、カードの所有者登録が義務化され、新規でカードを購入するか、登録されていない場合にチャージする際、本人確認のための身分証明書（パスポートなど）の提示が必要です。登録は各駅の窓口で行うことができます。

カードの種類

ラビット・カードには、以下の3種類のカードがあり、各カードの利用条件に応じて割引が提供されます。購入時には、タイ人の場合はIDカード、外国人の場合はパスポートが必要です。カードの有効期限は発行日から7年間ですが、2年間未使用の場合、チャージ金額はリセットされるため注意が必要です。

1. 大人用カード (adult)

大人用カードは、特に年齢制限なく利用でき、上記の2つのカテゴリに該当しない方に適用されます。

2. 学生用カード (student)

タイの教育機関で学び、または教育省が認可した外国の機関に通う23歳未満の学生が対象となります。特に学生証の提示が求められます。

3. シニア用カード (senior)

60歳以上のタイ人を対象としたカードですが、外国人にはこのカードは発行されません。

不正使用について

不正使用が発覚した場合、最大で20倍の罰金が科せられ、カードが没収されることもありますので、注意が必要です。

関連情報

さらに、ラビット・カードは他の電子マネーシステムやICカードと比較されることがあります。また、2017年10月には、BTS、MRT、エアポート・レール・リンク、バンコク都バスで共通に使用できるメーンムム・カードが導入されました。ラビット・カードは、日常生活における便利な決済手段の一つとして、多くの利用者に愛され続けています。

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