ラマーカス・オルドリッジ

ラマーカス・オルドリッジ：技巧派ビッグマンの軌跡

ラマーカス・ヌラー・オルドリッジ（LaMarcus Nurae Aldridge, 1985年7月19日 - ）は、アメリカ合衆国テキサス州ダラス出身の元プロバスケットボール選手です。パワーフォワード、センターをポジションとし、その卓越した技術と得点能力で長きにわたりNBAの舞台で活躍しました。

生い立ちとハイスクール時代

オルドリッジはシーゴービル高校で才能を開花させました。最終学年となった2003-04シーズンには、平均28.9得点、13.4リバウンドという驚異的な成績を記録。マクドナルド・オール・アメリカンやパレード誌選出のオール・アメリカンにも選出され、その名は全米に知れ渡りました。学業においても優秀で、全米優等生協会のメンバーでもありました。大学進学の際には、多くの名門校から勧誘を受け、将来を嘱望される選手でした。

大学での飛躍

当初は大学に進学せずNBA入りを目指していましたが、シャキール・オニールの助言もあり、テキサス大学オースティン校に進学しました。1年目から先発に抜擢されるも、腰の故障に悩まされ、出場試合数は15試合に留まりました。しかし、2年目の05-06シーズンには、15.0得点、9.2リバウンドの成績を残し、カンファレンスのオールファーストチームに選出されるなど、チームの中心選手として活躍しました。NCAAトーナメントではエリート8まで進出。2年間大学でプレイした後、2006年のNBAドラフトにアーリーエントリーしました。

NBAでの輝かしいキャリア

2006年のNBAドラフトでは、シカゴ・ブルズから全体2位で指名された後、直後にトレードでポートランド・トレイルブレイザーズへ移籍しました。

ポートランド・トレイルブレイザーズ時代

ルーキーイヤーは肩の手術の影響で出遅れましたが、シーズン中盤から先発の座を獲得し、9.0得点、5.0リバウンドの成績を残し、オール・ルーキー・ファーストチームに選出されました。しかし、シーズン中にウルフ‐パーキンソン‐ホワイト症候群と診断され、残りの試合を欠場することとなりました。その後、チームの再建期において中心選手として活躍。着実に成長を続け、リーグを代表するパワーフォワードへと成長しました。デイミアン・リラードとのコンビでチームを牽引し、プレイオフでも活躍しました。

サンアントニオ・スパーズ時代

2015年、サンアントニオ・スパーズに移籍。グレッグ・ポポビッチHCの下で、新たなプレイスタイルを確立し、チームの主力として活躍しました。カワイ・レナード（現クリッパーズ）と共にチームを牽引し、強豪ひしめくウェスタン・カンファレンスで上位争いを繰り広げました。スパーズでは、ベテランとしての経験を生かし、チームを支える役割も担いました。

ブルックリン・ネッツと引退

2021年、ブルックリン・ネッツに移籍しましたが、不整脈が再発し、現役引退を発表しました。しかし、その後、現役復帰への意欲を示し、再びネッツと契約。2021-22シーズンには、通算20000得点を達成しました。

プレースタイル

211cmの長身と機動力を兼ね備え、ミドルレンジからのジャンプショットやフックシュートなど、多彩な得点パターンを持っていました。特に、ミドルレンジからのシュートの精度は高く、相手ディフェンスにとって大きな脅威でした。また、スクリーンプレイも得意とし、ピックアンドロールからの得点も多く記録しました。近年は感情が高ぶるとインサイドを主体に力強く攻めるスタイルになることがありました。

受賞歴

4× NBAオールスターゲーム出場 (2012-2015, 2018, 2019)
NBAオールルーキーチーム 1stチーム (2007)
オールNBAチーム
2× 2ndチーム: (2015, 2018)
3× 3rdチーム: (2011, 2014, 2016)
ウェスタン・カンファレンス週間MVP受賞
* ウェスタン・カンファレンス月間MVP受賞 (2011年2月)

ラマーカス・オルドリッジは、その卓越した技術とリーダーシップで、多くのファンを魅了しました。彼の功績は、NBAの歴史に深く刻まれています。

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