ラムズ

株式会社ラムズ（RAMS Inc.）の概要

株式会社ラムズは1992年に設立された日本の番組制作会社及び芸能事務所です。設立以来、同社はアニメやラジオ番組の制作を中心に活動を展開してきました。代表取締役は鹿志村聡が務めており、関連施設としては「Sound Studio Legion」というラジオ収録及び編集スタジオがあり、また「ラムズホール」では研修生向けのイベントも行われていました。

番組制作と声優プロダクションへの転換

ラムズは設立当初、様々な番組の制作請負を行っていましたが、2000年代に入ってからは声優事務所としての方向性も強まっていきました。特に、声優の野川さくらを『アニメぱらだいす!』に起用してから、声優業界への関与が顕著になりました。音楽ユニットのサイキックラバーも所属しており、声優と音楽の両面からエンターテインメントを展開していました。

2004年には、声優養成所「RAMS Professional Education（RPE）」を開設し、声優の育成にも力を入れるようになりました。これにより、リクルート活動が活性化し、多くの若手声優ひいてはエンターテイナーの登竜門となりました。

活動停止と破産

しかし、2000年代後半に入ると、所属声優の退所が相次ぐようになりました。特に、2009年頃からはマネージャーを起用しない方針が示され多くの声優が不安を感じる中、2013年3月31日には全所属声優が一斉に退所を表明しました。その結果、ラムズは活動を停止せざるを得なくなり、同年6月7日に東京地方裁判所から破産手続き開始が決定され、歴史に幕を下ろしました。

関連事業とその後

ラムズはアニメ系専門通販サイトANIMONを運営していたものの、2009年に閉鎖し、以降の製作番組は他の配信プラットフォームに移行するなどした。在籍声優の中には、その後新たに設立された鹿志村聡の新しいプロダクション「スペルバウンド」に移籍した者も多くいました。

ラムズが所在していたビルは現在、フィットネスクラブの「エニタイムフィットネス新宿御苑前店」として使用されています。

成立から破産までの沿革

• - 1992年8月 - 株式会社ラムズ設立
• - 2004年4月 - 声優養成所「RAMS Professional Education」開設
• - 2010年3月 - アニメ系専門通販サイトANIMONを開設
• - 2013年3月31日 - 活動停止
• - 2013年6月7日 - 破産手続き開始

所属声優の変遷

ラムズには多くの著名な声優が在籍していましたが、最終的には数々の声優が退所を選びました。男性声優では大間純や大江吉史が名を刻み、女性声優の中にも阿部玲子や井ノ上奈々など、現在も活躍する多くのアーティストが所属していました。

国内エンターテインメントへの影響

ラムズの閉鎖は、当時のアニメ業界や声優プロダクション全体に影響を及ぼしました。その後、設立された新しいプロダクションが時代の変化を受け入れ、ラムズが築いた道筋を引き継ぐ形で成長しています。

いくつものイベントや制作番組を手がけ、多くの才能を輩出してきたラムズは、明確な事務所運営の手法や声優の育成方法を見直すきっかけとなり、今後の日本のエンターテインメント業界における重要な教訓とも言えるでしょう。

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