ラムリサーチ

ラムリサーチ株式会社について

ラムリサーチ株式会社（英: Lam Research Co., Ltd.）は、1980年にデイビット・ラムにより設立された半導体製造装置のメーカーで、カリフォルニア州フリーモントを本社に持つ企業です。設立当初から、半導体製造装置の製造・営業企画・顧客サービスに注力し、現在では業界内でのトップシェアを誇る企業となっています。フォーチュン500に掲載されている米国の企業であり、アメリカ、日本、ヨーロッパ、アジアなど、世界の16か国に拠点を展開しています。

同社は1984年3月にNASDAQに上場し、2022年には売上高約172億ドル、円換算で約2.34兆円に達しています。これにより、ラムリサーチは半導体機器業界での影響力をさらに強化しました。

沿革

ラムリサーチの業績は、半導体製造過程における各種装置の開発と販売によって支えられています。

製品

半導体の製造工程は主に前工程と後工程に分かれていますが、特に前工程では、基板の洗浄や成膜、エッチング、研磨など厳密に行われる必要があります。電子部品の向上を求められる現在の市場では、これらの工程には原子レベルでの精度が要求されています。

ラムリサーチは、特に成膜、エッチング、洗浄に特化した装置を提供しており、装置の設置だけではなく、新しい技術のアップグレードや生産性向上などに関わる様々なソリューションも提供しています。

成膜装置

最新のチップ設計では、膜の形状が非常に複雑であり、その膜を安定して成膜することが重要です。膜内部の不純物が膜の特性に影響を与えるため、高い均一性で膜を形成することが求められます。ラムリサーチは、金属薄膜の成膜装置、特にCuやWの薄膜形成装置を提供しています。具体的には、低欠陥密度のCu薄膜を生成するSARBE®、高効率でW薄膜を製造するALTUS®などがあります。

エッチング装置

エッチング技術の分野では、微細加工やトランジスタ構造形成が求められています。ラムリサーチは、金属エッチング装置Kiyo®やVersys®を提供しており、特にKiyo®は導電性材料を精密に加工できます。また、Versys®は高い生産性とエッチ形状の均一性を確保しています。

洗浄装置

洗浄工程は、製造過程で発生する微細な汚染物質を除去するために必要不可欠です。ラムリサーチでは、ウェット洗浄とドライ洗浄の両方を取り扱っており、特にウェット洗浄を主流に据えています。中でもEOS®やDV-PRIME®といった装置は、洗浄精度の向上に寄与しています。

サービス

ラムリサーチは、製品の設置、立ち上げ、および運用プロセスに関するコンディション改善の提案を行っています。高性能を維持するための定期メンテナンスや生産効率の改善、最先端技術のデモンストレーションなど、顧客の生産性向上に貢献する多様なサービスを展開しています。

結論

ラムリサーチ株式会社は、半導体製造装置の設計・製造・サービスをトータルで提供する企業として、常に業界の最前線を歩んでいます。その高い技術力とグローバルな展開により、今後も半導体業界の重要なプレイヤーであり続けることでしょう。

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