ランダウンプレイ

ランダウンプレイの解説

ランダウンプレイ（英：Rundown play）とは、野球において走者を塁間で挟み込んでアウトにしようとする守備行為のことを指します。このプレイは日本語で「挟撃」や「挟殺」とも呼ばれ、巧妙な守り合いが展開される瞬間でもあります。特に、走者が塁間にいる状況で、ボールを持つ野手が存在するときにこのプレイは発生します。

概要

この状況では、走者が進むべき塁を目指しているとき、守備側の選手がそれに必要なボールを持つことで、走者はそのまま先の塁に進むことができなくなります。たとえば、打者が外野にヒットを打った結果、走者が無理をして進塁を試みたものの、外野からの送球が間に合ってしまい、ランダウンプレイに発展することがあります。

このような場合、走者はボールを持った野手に触られることを避けて常に元の塁に戻ろうとし、一方で野手は走者を追いかけたり、他のカバー選手にボールを送ることでアウトを取ろうとします。このプレイは、相手の選手とのスピードや反応も重要な要素となります。走者はしばしば進塁も帰塁もできず、最終的にはアウトとなることが多いですが、時折この状況を巧みに切り抜けて成功裏に塁にたどり着くこともあります。

規則

ランダウンプレイに関連する規則として、走者が送球に無意識に触れてもボールはインプレイのままとされます。ただし、走者が意図的に送球を妨害すると、審判の判断で守備妨害と見なされ、走者はアウトになります。他にも、野手はボールを保持している限り、走者の進路上に立つことが許されていますが、ボールを持たずに妨害することは禁じられています。

走者は、触球を避けるために走路（ベースパス）を外れてはいけません。ベースパスとは、走者の位置と進むべき塁を結ぶ線分から成り、その周囲の特定の距離を含む範囲を指します。もし走者がこのルールを破り、ベースパスを離れて触球を回避しようとした場合、たとえ触球を避けられたとしても、審判はアウトとして判定します。これは非常に戦術的なプレイでもあり、他の走者が進塁を狙うチャンスを伺える場面でもあります。

事例

過去の試合における具体例もあります。2010年4月30日、阪神タイガースと読売ジャイアンツの対戦で、三塁走者の坂本勇人はランダウンプレイを経て三塁に到達しました。このとき、二塁走者の脇谷亮太も同時に三塁に到達し、両者が同じ塁に触れることとなりました。最終的に、先に三塁に到達した坂本が占有権を持つため、アウトになったのは後から触球された脇谷だけという結果となりました。このように、ランダウンプレイは意外な展開を生むこともあり、試合のダイナミズムを引き立てる要素となっています。

このプレイは、野球における戦術や選手の反応速度、判断力が試される重要な局面であり、ファンにとっても見逃せない瞬間です。

もう一度検索