ランボルギーニ・シルエット

ランボルギーニ・シルエット：ウラッコを進化させた希少なスポーツカー

ランボルギーニ・シルエットは、イタリアのランボルギーニ社が1976年から1979年にかけて製造したスポーツカーです。正式名称はシルエットP300。当時、最大の市場であったアメリカでの販売拡大を目指し、人気モデルであったウラッコをベースに開発されました。

ウラッコを超えるスタイリングと性能

シルエットの開発において、チーフエンジニアのフランコ・バラルディーニは、ウラッコとは異なる魅力的なデザインを目指しました。そのために採用されたのが、50扁平のピレリP7タイヤです。このタイヤによって、シルエットは力強く、そして洗練された印象を与えます。ボディデザインは、カロッツェリア・ベルトーネが1974年に発表したコンセプトカー「ブラボー」のデザイン思想を受け継いでおり、ウラッコのボディをベースに、フロントスポイラーとオーバーフェンダーを追加することで、よりアグレッシブなスタイルを実現しています。

ウラッコの+2シーター（2+2座席）は廃止され、2シーターとなり、タルガトップを採用。スタイリッシュなオープンエアドライビングを楽しむことができるようになりました。また、ウラッコではアバンギャルドだったメーター類も、よりドライバーフレンドリーな配置に変更されています。

心臓部には、ウラッコと共通の3.0L水冷V8DOHCエンジンを搭載。しかし、シルエットではエンジンの出力は向上し、260馬力/7,800rpmを発生します。最高時速は260km/h、0-100km/h加速は6.5秒と、当時のスポーツカーの中でもトップクラスの性能を誇りました。

希少性と歴史的価値

シルエットは、わずか53台しか生産されませんでした。その希少性から、現在ではコレクターアイテムとして非常に高い価値を持つモデルとなっています。シルエットは、後継モデルとなるランボルギーニ・ジャルパへの技術的発展にも貢献しました。

まとめ：ランボルギーニの歴史に刻まれた1台

ランボルギーニ・シルエットは、アメリカ市場開拓という明確な目的と、ベルトーネによる洗練されたデザイン、そして260馬力の高性能エンジンを組み合わせた、ランボルギーニの技術力を象徴するモデルです。生産台数の少なさ、独特のスタイリング、そして優れた性能は、多くのランボルギーニ愛好家を魅了し続けています。その希少性と歴史的価値は、今後ますます高まることが予想されます。シルエットは、ランボルギーニの歴史において、重要な位置を占めるモデルと言えるでしょう。

関連車種

ランボルギーニ・ウラッコ
ランボルギーニ・ジャルパ
ランボルギーニ・アトン
フェラーリ・308GTS
* BMW・M1

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