ランボー/怒りの脱出

『ランボー/怒りの脱出』

『ランボー/怒りの脱出』は、シルヴェスター・スタローンが主演するアメリカのアクション映画で、1985年に公開されました。この作品は、1982年に公開された『ランボー』の続編として位置づけられ、公開から間もなく世界中で注目を集めました。本作はアメリカ国内で1億5千万ドルの興行収入を記録し、1985年の全米興行収入で第2位を達成しています。一方で、ラジー賞では最低作品賞など4部門を受賞するという二面性を持つ作品でもあります。

ストーリー概要

物語は、主にジョン・ランボーの元上官であるサミュエル・トラウトマン大佐が彼を特赦の条件で極秘任務に導き入れるところから始まります。ランボーはベトナムの捕虜収容所に潜入し、戦後も生存している捕虜の証拠写真を撮影するという任務を受けます。この任務を承諾した彼は、マードック率いるCIAの支援を受けてタイからベトナムへ潜入し、そこで女性情報員コー・バオと合流します。

収容所に到着したランボーは、捕虜たちの残酷な状況を目にし、任務を超えて救出活動を始めます。ランボーは1人の捕虜を連れて脱出を試みますが、その道中、ベトナム軍に追われる事態に直面します。救助のヘリコプターが現れるも、マードックからの命令で彼の救出は中止となり、ランボーは捕虜たちと共に再び捕まってしまいます。

キャラクターとキャスト

本作には多様なキャラクターが登場しますが、中でもジョン・ランボーを演じるスタローンは、強い意志と勇気を持つキャラクターとして描かれています。その他の主要キャストには、コー・バオ役の女優や、トラウトマン大佐役の俳優が含まれます。特に、コー・バオとのドラマティックな関係性は物語を引き立てる要素となっています。

制作背景とスタッフ

本映画はジョージ・P・コスマトスが監督を務め、シルヴェスター・スタローン自身と、当時まだ若手のジェームズ・キャメロンが脚本に関わっています。多くの観客が求めるアクション要素を強調する形で制作され、上映当初の前作と比較してもアクションシーンの質と量が大きく改良されました。具体的な火器や戦闘シーンには、ベトナム戦争で使用されていた実際の武器が多数登場し、リアリズムを醸し出しています。

反響と文化的な影響

『ランボー/怒りの脱出』は、単なるアクション映画にとどまらず、当時のアメリカ人の心情や、ベトナム戦争の影響をも描いています。その結果、コテコテのアクション映画の要素だけでなく、キャラクターの成長や内面的葛藤も感じられる魅力的な作品となっています。特にその後のB級アクション映画に多大な影響を与え、そのスタイルを模倣する作品が数多く登場しました。

本作は、今なお多くのファンを魅了する伝説的な映画であり、シルヴェスター・スタローンをアイコン化する重要な役割を果たしました。また、ランボーシリーズは今でも新たな続編やリメイクが試みられるなど、映画史において特別な存在であり続けています。

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