ラ・パッション!

『ラ・パッション!』について

『ラ・パッション!』（La Passion）は、1989年に宝塚歌劇団雪組によって上演されたレビュー作品です。この作品は、1989年2月17日から3月28日まで宝塚大劇場で、またその後の6月4日から6月28日までは東京宝塚劇場で上演されました。作品の形式名は「グランド・レビュー」であり、全24場から構成されています。併演されていた作品は『ムッシュ・ド・巴里』です。

概要

本作は「情熱」という意味を持つフランス語のタイトルを持つロマンチック・レビューシリーズの第4弾で、パソコンゲームをテーマにした斬新な舞台です。主演は杜けあきと鮎ゆうきの雪組のトップスターとして披露されました。演出は岡田敬二が手掛けています。

作品の構成

『ラ・パッション!』は、様々な場面を通じて情熱のテーマを描いています。以下は各章の概要です。

第一章：オープニング

音楽を担当したのは吉崎憲治で、振付は羽山紀代美によるものです。ベートーヴェンの「情熱」のソナタをモチーフにし、パッションの歌手たちとマドンナたちが華やかに舞台に登場します。

第二章：パッション・クエスト

小椋佳によって作詞・作曲され、ファミリーコンピュータを舞台設定として、ボーイやギャルたちが冒険の旅に出る様子が描かれます。演技と音楽の両面で観る者を楽しませる演出がされました。

第三章：妖精の森の演奏会

ここでは、妖精の王子と王女の出会いが描かれ、楽器を持った少女たちと少年たちの演奏が始まります。音楽の調和をテーマに、すべてが一つにまとまる瞬間が美しく表現されます。

第四章：アリスとピッピ

舞台が突然鏡の世界に変わり、アリスとそのクローンたちの物語が展開されます。アリスは自分自身と対話し、長靴下のピッピによって元気づけられる場面が印象的です。

第五章：ロンリー・ソージャー・イン・ギャラクシー

こちらでは、宇宙を舞台にした壮大な夢が描かれ、ギャラクシー・エースというキャラクターが星々を旅する姿が歌われます。冒険とともに現実に戻る葛藤も表現されています。

第六章：熱風

音楽はカリブ海の情熱を描写し、ラテンダンスが踊られます。若者たちの未来へメッセージが込められており、エネルギッシュなパフォーマンスが展開されます。

第七章：フィナーレ

真紅の大階段を背景に、カップルの情熱的なダンスが繰り広げられ、フィナーレの盛り上がりを見せる瞬間は、全キャストが結集して大団円を迎えます。

主な配役

「ラ・パッション!」には多彩なキャストが出演しました。杜けあきは歌手やピッピの役を演じ、一路真輝は妖精の王子として舞台を彩りました。特に、鮎ゆうきはパッション・マドンナやアリスなど多岐に渡る役を担い、彼女の存在感は観客に強い印象を残しました。

制作スタッフ

演出は岡田敬二が手掛け、作曲には吉崎憲治ほか数名が参加しました。振付や舞台美術も豪華なメンバーによって支えられ、この舞台全体が高いクオリティで作り上げられています。

結論

『ラ・パッション!』は、卓越した演出と素晴らしいキャストによって構成された、観る者を魅了するレビュー作品です。情熱をテーマに、多彩な場面が展開されることで、観客に深い感動と思い出をもたらしました。

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