ラーシュ・ラーゲルベック

ラーシュ・ラーゲルベック（Lars Lagerbäck）は、1948年7月16日生まれのスウェーデン人。元サッカー選手であり、卓越した指導者としてその名を知られています。

選手から指導者へ

現役時代はアルビーFFやイモネスCKといったクラブに在籍。しかし、20代という比較的早い時期に現役を引退し、指導者の道へ進むことを決意しました。スウェーデン国内の複数のクラブで監督を務めた後、1990年にスウェーデンサッカー協会のスタッフに就任。21歳以下の代表チームやB代表チームの指揮を執り、着実にそのキャリアを積み重ねていきました。

スウェーデン代表での躍進

1998年8月、ラーゲルベックは転機を迎えます。トミー・セデベリのアシスタントスタッフとして、スウェーデン代表のコーチに就任。2000年には共同監督に昇格し、セデベリとの二人三脚でチームを率いることになります。ラーゲルベックは主に戦術分析を担当し、セデベリが采配を振るうという役割分担で、UEFA EURO 2000、2002 FIFAワールドカップ、UEFA EURO 2004といった主要な国際大会でチームを指揮しました。

UEFA EURO 2004後、セデベリがU-21スウェーデン代表監督に就任するためにチームを離れると、ラーゲルベックは単独でスウェーデン代表監督の重責を担うことになりました。2006 FIFAワールドカップ・ドイツ大会では、グループリーグを突破しベスト16に進出。しかし、決勝トーナメント1回戦でドイツに0-2で敗れ、大会を終えました。2年後のUEFA EURO 2008でも引き続きチームを率いましたが、目覚ましい結果を残すには至りませんでした。

2010 FIFAワールドカップ・南アフリカ大会の欧州予選では、隣国デンマークにホーム、アウェーともに敗北。グループ3位に後退し、予選突破が困難になったことを受け、「予選を突破できない場合は監督を辞任する」と発言。2009年10月14日に行われた最終節の結果、スウェーデン代表は予選敗退となり、ラーゲルベックは監督を辞任しました。

ナイジェリア代表、そしてアイスランド代表へ

2010年2月27日、ラーゲルベックはナイジェリア代表の監督に就任。契約期間は、2010 FIFAワールドカップ・南アフリカ大会終了までの5ヶ月間という短期契約でした。しかし、本大会では2敗1分けという結果に終わり、グループリーグ最下位で大会を終え、契約満了とともに辞任。

2012年には、アイスランド代表の監督に就任。小国アイスランドを率いて、UEFA EURO 2016で快進撃を見せ、世界中を驚かせました。ラーゲルベックは2016年にアイスランド代表監督を退任しています。

人物

ウメオ大学で経済学の学士号を取得しています。

タイトル

スウェーデン代表
キングスカップ: 2回 (2001, 2003)

ナイジェリア代表
WAFUネイションズカップ: 1回 (2010)

ラーシュ・ラーゲルベックは、その手腕と実績で、サッカー界に名を残す名指導者の一人です。

もう一度検索