ラーメタル

ラーメタルの概要

ラーメタルは、松本零士が創作した漫画・アニメに登場する架空の惑星で、永遠の旅人という意味を持つ名前で知られています。この惑星は、地球から見て長大な楕円軌道を描きながら1000年周期で太陽系を巡っています。ラーメタル人の母星であり、遊星ラーメタルとも呼ばれています。非常に寒冷な環境を持つこの星の直径は地球の約9倍、気圧や重力、大気の成分はほぼ地球に似ています。地表は3000メートルの厚い氷に覆われ、極端な低温、-280℃という厳しい自然条件を有していますが、太陽の光が十分に届くと氷が溶け、無数の海と埋没した都市が姿を現します。首都はシティ・ミユという名で知られています。

ラーメタルは、地球に接近する際、大気が尾を引くように伸びる現象が見られ、この時には地球の大気と融合することで「大気の橋」が発生します。この現象は、ラーメタルと地球の最接近から48時間後に消失し、その後再び氷で覆われます。

劇中での登場

新竹取物語 1000年女王

1999年に筑波天文台の雨森教授によって発見されたラーメタルは、当初は「未確認惑星A-6」と名付けられましたが、後にその名は雨森に由来するようになりました。作品の中では、ラーメタルの実体がラーメタルから派遣された「1000年女王」である雪野弥生から明かされます。この接近の期間には地球との壮絶な闘争が繰り広げられることになりますが、最終的にはラーメタルの移住計画は失敗に終わります。原作では、2001年春にラーメタルは地球を去ることが描かれています。

さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅

この作品では、ラーメタルが惑星ヘビーメルダーの衛星として描かれており、機械帝国に制圧され戦争の場となっている様子が描かれています。星野鉄郎は、そこで機械帝国の攻撃を受けるものの、パルチザンの子供ミャウダーに助けられ、クライマックスでは彼の遺体を弔った後に地球へ帰る様子が描写されています。

スピンオフ作品

OVA『メーテルレジェンド』やTVアニメ『宇宙交響詩メーテル 銀河鉄道999外伝』では、暗黒太陽ラーの影響で厳しい環境下にあるラーメタルの住民たちが機械化を進めていく過程が描かれ、住民の反乱によって惑星が破壊されるストーリーが展開されます。

ゲームでの登場

プレイステーションソフト『松本零士999 〜Story of Galaxy Express 999〜』では、ラーメタルが機械帝国に襲撃されている状況が描かれており、星野鉄郎と宇宙海賊ハーロックが協力して、ラーメタルを救う物語が展開されます。

首都 シティ・ミユ

シティ・ミユは、ラーメタルの首都であり、聖女王ラーレラの聖宮殿が存在します。氷が解けると、非常に近代的な建物が現れます。また、TV版では地底都市として描かれ、人工太陽によって維持されています。

暗黒太陽ラー

ラーメタルの軌道に影響を与える暗黒太陽ラーは、ラーメタル人にとって古くからの存在として知られています。接近する際には地震を引き起こすなどの影響があり、物語の終盤ではラーを消滅させることで地球滅亡の危機が回避される結果となります。

補足

ラーメタルの名称の由来には様々な憶測があり、エジプトの太陽神ラーと金属の英語訳から派生したと考えられています。また、松本零士の作品に頻繁に登場するラーメンに由来するのではないかとも言われていますが、彼自身はこれを否定しています。

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