リアナ・ワーナー失踪事件

2003年 6月14日、アメリカ合衆国ミネソタ州チザムで、当時5歳だったリアナ・ワーナー(LeeAnna Warner, 1998年 1月21日 - )が失踪した事件。

午後5時から5時15分頃、友人の家から自宅へ帰る途中に目撃されたのを最後に、消息を絶っている。事件から年月が経過した現在も、リアナは発見されておらず、未解決事件として捜査が続いている。

事件の概要

事件発生当時、リアナは身長91cmから97cm、体重約21.7キロ。髪は茶色のボブカット、瞳はダークブラウンだった。左足首の上にほくろがあり、左肩にはくぼみがあった。

最後に目撃された際、ベルト付きのノースリーブの青いデニムワンピース（デニムシャツという情報もある）、オレンジ色の下着を身につけ、右耳に赤いガーネットの付いた花のイヤリングをしていた。靴と靴下は履いておらず、これらは後に友人の家の玄関先で発見された。

警察は誘拐事件として捜査を開始。1700件以上の情報提供があったものの、有力な手がかりは得られていない。

背景

リアナは、父クリストファー、母ケーリン、5歳上の姉カーリー、ホイットニー、アンソニーという大家族の中で育った。両親は再婚同士で、それぞれに以前の配偶者との子供がいた。

一家は事件の数ヶ月前にチザムに引っ越してきたばかりだった。リアナは明るく活発な性格で、人形遊びや自転車、自然との触れ合いを楽しんでいた。周囲からは「ビーナー」という愛称で呼ばれていた。

失踪当日の状況

2003年 6月14日、リアナは自宅から1ブロック半ほど離れた友人の家から、裸足で帰宅する途中に目撃されたのが最後だった。

母親のケーリンによると、その日は一日中湖で過ごし、バザーから帰宅したばかりで、リアナは車中で眠ってしまっていた。ケーリンが部屋で寝かせようとすると、リアナは「元気でね」と言いたいと友人の家に行きたがった。夕食の準備で忙しかったケーリンは、5分だけと約束して許可した。

捜査

警察は大規模な捜索活動を行ったが、手がかりは見つからなかった。アンバーアラートは、誘拐の確たる証拠がないとして発動されなかった。

ロングイヤー湖のほとりで子供の足跡が見つかり、湖を排水して捜索が行われたが、何も発見されなかった。その後も捜索は続けられたが、新たな証拠は見つからず、公式な捜索は打ち切られた。

容疑者と説

事件には複数の容疑者が浮上したが、逮捕や起訴には至っていない。

両親: 容疑者とはされなかったが、父親の前妻とのトラブルが指摘された。母親は事件後、父親を車で轢くという事件を起こしている。
マシュー・ジェームズ・カーティス: 児童ポルノ所持で逮捕された男。リアナの事件との関連を疑われたが、証拠は見つからなかった。その後、自殺している。
ジョセフ・エドワード・ダンカン3世: アイダホ州で2人の子供を誘拐した性犯罪者。リアナ失踪について言及した暗号化された文書が見つかったが、アリバイが証明され、起訴には至らなかった。後に別の事件で死刑判決を受けている。
「おばちゃん」: リアナが失踪前に「おばちゃん」という人物からおもちゃをもらったり、「みんな」の家に行くと言ったりする奇妙な行動が見られた。警察は有力な情報とは判断しなかった。

また、事件当時、不審な人物が目撃されている。

メディアの注目とその後

リアナの失踪は地元メディアの注目を集めたが、全米的な報道はされなかった。チザムでは今もリアナを探すポスターが貼られている。

一家は事件後チザムを離れたが、娘が帰ってくるまで家はそのままにしてある。

母親のケーリンは2022年にチザムに戻り、同年12月に肺がんで亡くなった。

現在も、リアナ・ワーナー失踪事件は未解決のままとなっている。

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