リアーゼ

リアーゼ（Lyase）

概要

リアーゼは、ECナンバーの第4群に分類される酵素です。主に、脱離反応をもとにして二重結合を生成したり、その逆の付加反応を触媒したりします。英語では「lyase」と表記され、日本語では「脱離酵素」と言われていますが、「除去付加酵素」という別名でも知られています。

種類と機能

リアーゼは、触媒する反応によっていくつかの分類に分けられます。主な分類は以下の通りです：

1. カルボキシリアーゼ類: カルボキシル基を付加または脱離する。
- 例: デカルボキシラーゼ
- 例: カルボキシラーゼ

2. アルデヒドリアーゼ類: アルドール縮合やその逆反応を行う。

3. ケト酸リアーゼ類: ケト酸を基質とする縮合反応や脱離反応。

4. ヒドロリアーゼ類: ヒドロキシ基を持つ分子の反応に関与。

5. アンモニアリアーゼ類: アンモニアの付加・脱離にかかわる。

6. アミジンリアーゼ類: アミジンを用いた反応を触媒する。

名称

リアーゼは、基質や脱離分子に基づいて名付けられ、例えば「X:Yリアーゼ」といった形で表記されます。また、特に酵素の反応が生成物側に有利な場合には「シンターゼ」という名称も用いられます。シンターゼとは、通常、合成に関与する酵素のことを指します。

日本語ではシンターゼには「合成酵素」という語が使われますが、これは他の合成酵素（シンセターゼ）と混同される可能性があるため注意が必要です。

EC番号

リアーゼはECナンバーにおける第4群に属し、具体的な番号は以下のように分類されます：

• - EC.4.1.- (炭素-炭素リアーゼ)

- EC.4.1.1.- (カルボキシリアーゼ)
- EC.4.1.2.- (アルデヒドリアーゼ)
- EC.4.1.3.- (オキソ酸リアーゼ)
- EC.4.1.99.- (その他の炭素-炭素リアーゼ)

各カテゴリーの例

各ECナンバーの中には、具体的な酵素の例が多数存在します。例えば、カルボキシリアーゼには「ピルビン酸デカルボキシラーゼ」や「グルタミン酸デカルボキシラーゼ」などが含まれます。

おわりに

リアーゼはその分類の多様性からもわかるように、さまざまな生化学的プロセスにおいて重要な役割を果たしています。その機能は基質によって異なるため、特定の反応機構を理解することは生物学や生化学の研究にとって非常に価値があります。

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