リエージュ公

リエージュ公（フランス語: Prince de Liège、オランダ語: Prins van Luik）は、ベルギー国王レオポルド3世が、後のアルベール2世となる第2王子アルベールに与えた儀礼的な称号です。

この称号は、1795年に消滅した歴史あるリエージュ司教領に対する敬意を表すとともに、1914年8月にドイツ軍の侵攻に勇敢に立ち向かったリエージュの防衛を記念するものでした。リエージュ要塞からの激しい抵抗は、ドイツ軍の進軍を遅らせることに大きく貢献し、その結果、フランス軍はより良い準備を整える時間を得ることができました。

アルベール王子は、1993年8月9日にアルベール2世としてベルギー国王に即位したことに伴い、リエージュ公の称号を保持しなくなりました。彼の妻であるパオラ王妃は、1959年の結婚から1993年にアルベール2世が即位するまでの間、リエージュ公妃として知られていました。

しかし、2001年、アルベール2世はリエージュ公号を、フランドル伯号、エノー伯号と共に廃止することを決定しました。この背景には、ベルギー国内における言語共同体間の対立、特にフランス語共同体（ワロン地域）とフラマン語共同体（フランデレン地域）間の論争がありました。異なる言語を話す地域間の摩擦を避けるため、歴史的にワロン地域・フランス語共同体に由来するリエージュ公号と、フランデレン地域・フラマン語共同体に由来するフランドル伯号、エノー伯号を王族に与えることを停止しました。したがって、アルベール2世はベルギー王室において唯一のリエージュ公となりました。

歴代のリエージュ公

* アルベール（1934年 - 1993年）

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