リオ・マヴュバ

リオ・アントニオ・ゾバ・マヴュバ（Rio Antonio Zoba Mavuba, 1984年3月8日 - ）は、アンゴラ沖の公海上で誕生し、フランス国籍を保持していた元サッカー選手です。現役時代のポジションは主にミッドフィールダー（センターハーフ）で、そのプレースタイルからクロード・マケレレ2世と評されることもありました。

生い立ちと出自

マヴュバは、父親が1974年の西ドイツワールドカップにザイール代表として出場したマフリラ・マヴュバ、母親がアンゴラ国籍という環境で育ちました。特筆すべきは、彼がアンゴラ内戦中に公海上を航行する船上で生まれたという点です。そのため、彼のパスポートには出生地が明記されず、「海上で生まれた」と記載されています。幼少期には不幸が重なり、2歳の時に母親、14歳の時に父親を亡くしました。悲しみを乗り越えるため、彼はサッカーに打ち込むようになります。フランスで育ち、自身をフランス人であると強く認識していたため、2004年9月にはフランス国籍を取得しています。

クラブキャリア

FCジロンダン・ボルドーの下部組織出身のマヴュバは、2004年1月にオリンピック・リヨン戦でトップチームデビューを果たしました。2007年7月3日には、アレッシオ・タッキナルディを放出したビジャレアルCFと5年契約を結び、スペインリーグに挑戦します。しかし、2007-08シーズン前半戦は出場機会に恵まれず、わずか5試合の出場にとどまりました。2008年1月にはリールOSCにレンタル移籍し、シーズン終了後には推定700万ユーロの移籍金でリールOSCに完全移籍。中心選手として活躍しました。

フランス代表

マヴュバは、2004年のトゥーロン国際大会で大会最優秀選手に選ばれるなど、早くからその才能を発揮していました。同年8月18日には、ボスニア・ヘルツェゴビナ代表戦でフランスA代表デビューを果たします。2006年のUEFA U-21欧州選手権では、準決勝でオランダ代表に敗れたものの、チームメイトのスティーヴ・マンダンダやジェレミー・トゥラランと共に大会ベストイレブンに選出されました。2007年のビジャレアルCF移籍後はフランスA代表から遠ざかっていましたが、2012年8月15日のウルグアイ代表戦で約5年ぶりに代表復帰を果たしました。2014 FIFAワールドカップにも出場しています。

タイトル

FCジロンダン・ボルドー
クープ・ドゥ・ラ・リーグ：2007

リールOSC
リーグ・アン：2010-2011
クープ・ドゥ・フランス：2010-2011

個人
UEFA U-21欧州選手権：2006 大会ベストイレブン

リオ・マヴュバは、波瀾万丈な生い立ちを持ちながらも、フランス代表として、またクラブチームの中心選手として輝かしいキャリアを築き上げました。

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