リコチェットマイガール

リコチェットマイガールは、2010年代に活動した日本のロックバンドです。その音楽性と、バンド名にまつわるユニークなエピソードで、音楽ファンに記憶されています。

バンドの歴史

2011年2月、中心人物である稲荷直史が、以前に所属していたバンドを解散後、「今度こそは自分が歌いたい」という思いから、大学の同級生や高校時代の友人たちとバンドを結成しました。同年7月には、稲荷の大学の先輩である渡辺裕之が加入し、同年10月には、自主制作音源「エンドロールe.p.」をライブ会場限定で300枚販売し、完売しました。

2012年12月には、初のワンマンライブ「本人不在」を新宿レッドクロスで開催し、同日に自主制作音源「トランスファー」をライブ会場とディスクユニオン等のオンラインショップ限定で発売。こちらも2年間で1000枚を完売しました。

2013年3月、結成当初からのメンバーであったギタリストの斉藤遼と当時のドラマーが就職を機に脱退。2014年6月より大内岳がサポートドラマーとしてライブに参加しました。同年10月には、初の流通盤となる1stミニ・アルバム『きっと鳴り止まない』をタワーレコード限定でリリースし、発売週にはタワーレコード新宿店総合アルバムチャートで12位を記録。全国7カ所を巡るツアーも行いました。

2015年3月、下北沢CLUB QUEで現メンバー初のワンマンライブとなる「何かのワンマン」を開催。7月には、2ndミニ・アルバム『ランドリー』を全国リリースしました。バンドにとって初の全国流通盤となり、全国11箇所を巡るリリースツアーと初のタワーレコードインストアツアー6公演も行いました。この年には、「MINAMI WHEEL」や「下北沢にて」など、各地のサーキットベントにも多数出演しました。

2016年12月、渡辺が脱退を発表し、サポートメンバーとして有島コレスケが参加。2017年2月には、石川拓実の脱退が発表され、稲荷のソロプロジェクトとなりました。同年11月、ソロプロジェクトとしての最初のリリースとなるミニ・アルバム『TEXT』を発売。2018年2月24日、東京で実施したライブをもってリコチェットマイガール名義での活動を終了し、以降は本名で活動を継続することを発表しました。

バンド名の由来

バンド名は、くるりの楽曲「ricochet」の歌詞に由来します。しかし、メンバー全員が「ricochet」の読み方を誤って覚えていたため、正しい発音である「リコシェ」ではなく、誤った読み方である「リコチェット」が正式なバンド名として採用されました。このエピソードは、彼らの音楽に対するユニークな姿勢を象徴していると言えるでしょう。

メンバー

稲荷 直史（いなり なおふみ）：ボーカル、キーボード、作詞・作曲担当。
斉藤 遼（さいとう りょう）：ギター、コーラス担当。（2013年3月脱退）
渡辺 裕之（わたなべ ひろゆき）：ベース担当。（2016年12月脱退）
石川 拓実（いしかわ たくみ）：ギター担当。（2017年2月脱退）

サポートメンバーとして、藤本光太郎（ドラム）、大内岳（ドラム）が参加していました。

音楽性

リコチェットマイガールの音楽性は、ロックを基盤としながらも、ポップで親しみやすいメロディーが特徴です。稲荷直史の作る楽曲は、日常の風景や感情を繊細に描き出し、聴く人の心にそっと寄り添います。

活動期間は短かったものの、彼らの残した音楽は、今もなお多くのファンに愛され続けています。

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