リゴベール・ソング

リゴベール・ソング：カメルーンの英雄、選手から監督へ

リゴベール・ソング・バアナグ（Rigobert Song Bahanag、1976年7月1日 - ）は、カメルーン出身の元サッカー選手であり、現在はサッカー指導者としてカメルーン代表を率いています。現役時代は主にディフェンダー（センターバック、右サイドバック）として活躍し、その強靭なフィジカルとリーダーシップで多くのチームを支えました。

クラブキャリア

初期

ソングはキャリアの初期をフランスのFCメスで過ごし、1996年にはクープ・ドゥ・ラ・リーグ優勝に貢献しました。その後、1998年にはイタリアのUSサレルニターナ1919へ移籍し、セリエA昇格を経験します。

リヴァプール

1999年1月、ソングはイングランドの強豪リヴァプールFCに加入。カメルーン人初の選手として注目を集めました。しかし、アフリカネイションズカップへの参加による離脱や、他の選手の加入もあって、ポジションを確立するには至りませんでした。リヴァプールでは公式戦38試合に出場しました。

ウェストハム

2000年11月、ソングはウェストハム・ユナイテッドFCへ移籍。しかし、ここでも定位置を確保できず、2001年には1.FCケルンへ期限付き移籍することになります。ウェストハムでは27試合に出場しました。

ケルン、RCランス

ケルンへのローン移籍後、ソングはフランスのRCランスへ移籍し、再びフランスでプレーしました。

トルコ時代

2004年、ソングはトルコのガラタサライSKへ移籍。スティエパン・トマスとのセンターバックコンビで強固な守備を築き、テュルキエ・クパス優勝やリーグ優勝に貢献しました。2008年にはキャプテンに任命され、チームを牽引しました。その後、トラブゾンスポルへ移籍し、ここでもキャプテンを務め、テュルキエ・クパスを獲得。「Büyük Şef」（偉大なキャプテン）としてサポーターから愛されました。

代表キャリア

ソングは1993年にカメルーン代表デビューを果たし、長年にわたり代表のキープレーヤーとして活躍しました。ワールドカップには4度出場し、アフリカネイションズカップでは2度の優勝を経験。キャプテンとしてもチームを牽引し、数々の記録を打ち立てました。代表でのキャップ数は137を数え、カメルーン代表の最多出場記録保持者です。

指導者キャリア

現役引退後、ソングは指導者の道へ進み、チャド代表やU-23カメルーン代表の監督を歴任。2022年3月には、カメルーン代表の監督に就任しました。選手としての経験とリーダーシップを活かし、カメルーン代表を再び世界の舞台へ導くことが期待されています。

人物

ソングは既婚で、2女1男の父でもあります。また、同じくプロサッカー選手であるアレクサンドル・ソングは彼の甥にあたります。2016年には脳卒中で倒れましたが、その後回復し、再び精力的に活動しています。

リゴベール・ソングは、カメルーンサッカー界における象徴的な存在であり、その功績は後世に語り継がれることでしょう。

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