リターン・トゥ・ベース

映画『リターン・トゥ・ベース』およびその舞台背景

『リターン・トゥ・ベース』、正式にはR2B: Return to Baseは、2012年に公開された韓国の航空アクション映画です。1986年の名作『トップガン』を大まかに参考にしながら、韓国ならではの空中戦の魅力を引き出しています。この映画は、装備された戦闘機のパイロットたちが繰り広げる緊迫した航空ショーと、人間ドラマが交錯する物語となっています。監督はキム・ドンウォンで、主演には人気の映画スター、レインやシン・セギョン、ユ・ジュンサンが名を連ねています。

あらすじ

物語は、韓国空軍の曲技飛行チーム「ブラックイーグルス」に属するチョン・テフン大尉が主人公です。腕利きのパイロットながら問題行動が目立つテフンは、ある航空ショー中に禁止されている危険な演技を行い、その結果として「第21戦闘飛行隊」への転属を命じられてしまいます。新たな部隊に着任した彼は、真面目で規律を重んじる同僚パイロットであるイ・チョルヒ少領と対立しながらも、仲間たちと絆を深めていきます。

ストーリーは、南北間の緊張が高まる中、テフンとチョルヒが無謀なミッションに突入する様子を描きます。北朝鮮のMiG-29戦闘機が侵入したことで、彼らは首都上空で壮絶な戦闘を繰り広げる羽目になります。この戦いは、朝鮮半島全体を揺るがす陰謀のただの序章に過ぎなかったことが判明します。テフンとチョルヒは、国を守るため「リターン・トゥ・ベース」作戦を実行し、非武装地帯に残された仲間の救出を目指します。彼らの行動は、数々の困難を経て、同胞の奪還と核兵器の拡散を防ぐための戦いとなるのです。

登場人物とキャスト

• - チョン・テフン (演: チョン・ジフン / Rain): 本作の主人公。危険な行動をとりがちなエリートパイロットで、規則に従うチョルヒと対立しつつも、成長を遂げます。
• - イ・チョルヒ (演: ユ・ジュンサン): 規則を至上とする厳格なパイロット。テフンの成長を見守りつつ、時に衝突します。
• - ユ・セヨン (演: シン・セギョン): 整備士。優れた技術者としてチームを支えます。
• - パク・テソ (演: キム・ソンス): テフンの先輩で、彼のサポート役。
• - オ・ユジン (演: イ・ハナ): F-15Kの兵装システム士官として、物語の中で重要な役割を果たします。

制作そして国際的評価

この映画はCGを最小限に抑え、実際の韓国空軍の協力のもと、高高度での撮影が行われました。技術的なリアリティを追求し、実際のパイロットが使用する同様の過酷な訓練を受けた主演のチョン・ジフンの努力も相まって、非常に優れた作品に仕上がっています。公開前から空中アクションの話題が先行し、30以上の国で先行販売が行われたことでもその人気が伺えます。アジア圏をはじめ、北米など多くの地域で幅広い興行成績を収めました。

結局、『リターン・トゥ・ベース』は、勝利に導く手段が戦闘機の操縦だけではなく、彼らの人間関係と葛藤の中にも存在すると訴えかける作品となっています。

もう一度検索