リチャード・オコーナー

サー・リチャード・ニュージェント・オコーナー

サー・リチャード・ニューフジェント・オコーナー（1889年8月21日 - 1981年6月17日）は、イギリスの著名な軍人であり、第二次世界大戦における北アフリカ戦役で重要な役割を果たしました。彼は最終的に陸軍大将に昇進し、多くの戦功を残しています。

初期の経歴

オコーナーは英領インドのシュリーナガルで生まれ、軍人の家庭に生まれ育ちました。父はロイヤル・アイリッシュ・フュージリアーズの少佐であり、彼の厳格な家庭環境はのちの軍人生に影響を与えました。オコーナーは教育を受け、サンドハースト王立陸軍大学を卒業し、1910年に少尉に任官されました。彼はキャメロニアン・スコットランド・ライフル連隊に配属され、以後この連隊とは生涯にわたって深い関係を築きます。

第一次世界大戦

第一次世界大戦が勃発すると、オコーナーは積極的に前線に赴き、第7歩兵師団の通信兵将校として戦闘に参加しました。彼は数々の戦闘で功績を上げ、武功十字章を受賞しました。特に、イタリア戦線ではその指揮能力を発揮し、最終的には中佐に昇進し、名誉砲兵中隊の司令官に任じられました。代表的な業績には、ピアーヴェ川付近での戦闘における功績があり、イタリア側からの勲章も受けました。

戦間期

戦間期には、オコーナーは参謀大学での教育を受けるなどしてキャリアを積みました。1920年にはキャンバリー参謀大学に入学し、さらにはさまざまな部隊で指揮官としての経験を積みました。彼の知識と経験は、のちの第二次世界大戦での指揮に活かされることになります。

第二次世界大戦

1940年、イタリアが連合国に宣戦布告すると、オコーナーは西方砂漠軍司令官に任命されました。彼はコンパス作戦を指揮し、イタリア軍を大きく打ち破り、3万8千人の捕虜を得る戦果を挙げました。しかし、その後ドイツ軍のロンメルの反撃を受け、捕虜となってしまいます。彼の捕虜生活は、イタリア降伏による混乱を利用した脱走劇によって幕を閉じ、戦線に復帰します。

ノルマンディーと後期の軍歴

1944年1月、オコーナーは第8軍団の司令官に就任します。彼はノルマンディー上陸作戦において重要な指揮官となり、さまざまな作戦に携わります。特に、エプソム作戦やグッドウッド作戦での指揮は評価されていますが、戦局の変化によりその役割は次第に縮小していきます。

1945年にはインド軍の指揮官となり、イギリスのインドにおける撤退を目の当たりにしました。彼は1948年に退役し、その後も様々な公職に就きました。

人物像と業績

オコーナーは、戦争中に数々の勲章を受けており、戦後も軍界での影響力を保持しました。彼の名は、イギリス軍の歴史に深く刻まれています。1981年に亡くなるまで、彼は軍歴とその功績を誇りに思っていました。彼の人生は、戦争を通じた名声だけでなく、人間性やリーダーシップの重要性を示しています。

もう一度検索